目の病気

もしかしてあれが原因かも?目のピクピク(けいれん)の治し方

疲れがたまると目がピクピクする…そんな経験をしたことはありませんか?

まぶたがピクピクする原因は主に疲れであり、そこまで心配のない顔面ミオキミアであることが多いです。しかし、その一方で目のピクピクには眼瞼痙攣という病気が潜んでいる可能性もあります。眼瞼痙攣も顔面ミオキミアもあまり耳馴染みのない言葉ですが、多くの人に起こりうる身近な病気でもあります。

一体2つの病気はどう違うの?と疑問に思ったあなたのために、本記事では、眼瞼痙攣と顔面ミオキミアを徹底比較します。その概要から違い、原因、治し方まで丸ごとお伝えするので、目のピクピクにお悩みのあなたはぜひ参考にして見てください。正しい治療法を知り、あなたの目や体の健康を守りましょう。

目が痙攣している女性

眼瞼痙攣とは?

まずは眼瞼痙攣の概要について知りましょう。

眼瞼痙攣とは、左右両方のまぶたの筋肉が縮み、自由にまぶたが開けにくくなったり、まばたきが増えたりする状態のことです。痙攣と名がついていますが、実際にけいれんを自覚することは少ないようです。眼瞼痙攣が重症化すると、まぶたが開かなくなり、まぶたの周りや眉間にシワを寄せるようになる特有の表情になっていきます。

また最終的には機能的失明状態に陥ることもある恐ろしい病です。とはいえ、重症化することは少なく、ほとんどは軽症や中症にとどまることが多いようです。また眩しさや痛み、目の乾きなどを訴える症例も少なくありません。このような症状から眼瞼痙攣は「ドライアイ」と間違えられることが多いです。

そのほか眼精疲労、自律神経失調症、更年期障害、神経症など他の病気に誤診されることも多く、適切な処置が難しくなることがあります。眼瞼痙攣は40歳以上で発症することが多く、また女性の患者が男性患者の2倍近くにのぼると言われています。現在日本には10万人以上の眼瞼痙攣患者がいると考えられていますが、多くの場合は他の病気と取り違えられ、正しい診断がつかず、把握されているのが10分の1程度に留まっているとされています。

顔面ミオキミアとは?

眼瞼痙攣によって引き起こされる症状を知ったところで、顔面ミオキミアの概要について学びましょう。

顔面ミオキミアとは、主に下まぶたの一部が小さく不規則に痙攣する状態のことを言います。一部の皮膚の表面からさざ波が周囲に波紋状に伝わるような動きが見られるのが特徴です。

自覚症状としては目がピクピクする、まぶたの痙攣が1年以上治らないといった症状があります。自分の意思とは関係なく、不規則に起こる病気です。片側の目元にピクピクとした痙攣を感じることのある片側顔面痙攣と間違えられることが多々あります。しかし、片側顔面痙攣が次第に目元から同じ側のひたいや頰、口、あごなどへの痙攣が広がっていくのに対して、顔面ミキオミアは上下のまぶたのピクピクにとどまり、決して他の部位に拡大することはありません。

また顔面ミオキミアは比較的軽い病気であり、原因を適切に取り除くことで、自然治癒を期待できるのが特徴です。

眼瞼痙攣と顔面ミオキミアの違い

ここまで眼瞼痙攣と顔面ミオキミアそれぞれの症状を見てきました。では眼瞼痙攣と顔面ミオキミアには一体どのような違いがあるのでしょうか?

両者を比較しながらどの違いについて見ていきます。まず眼瞼痙攣と顔面ミオキミアの大きな違いとして、痙攣が現れる場所があります、眼瞼痙攣の場合は両目のまぶたが上下ともに等しく痙攣するのが特徴ですが、一方の顔面ミオキミアは片側の下まぶたのみが痙攣します。

また痙攣の度合いにも違いがあります。一般に眼瞼痙攣は顔面ミオキミアよりも早く痙攣するのが特色です。顔面ミオキミアの方が、痙攣の持続時間が長かったり、不規則で小さな動きであったりと痙攣の仕方にも微妙な違いがあるようです。病気としては眼瞼痙攣の方が重度の病気なので、特に注意が必要です。顔面ミオキミアと違って眼瞼痙攣は放っておいても症状が改善されることは少なく、医療機関での適切な処置が必要となるのです。

眼瞼痙攣と顔面ミオキミアの原因

眼瞼痙攣と顔面ミオキミアの症状や重度の違いについておさえたところで、今度はそれぞれの原因について見ていきましょう。

まず眼瞼痙攣は、その原因に基づいて大きく3つに分けられます。原因不明の本態性眼瞼痙攣とパーキンソン病などを原因とする症候性眼瞼けいれん、抗うつ剤などの内服薬を原因とする薬剤性眼瞼けいれんです。実は神経や眼に特に異常が見られない本態性眼瞼けいれんが最も多い症例であり、眼瞼けいれんの原因についてはまだよくわかっていないのが現状です。

次の症候性眼瞼けいれんの原因となるパーキンソン病とは脳の機能の異常のために体の動きに障害が現れる病気のことです。現在日本には15万人ほどの患者がいるとされています。高齢者に多く見られる病気ですが、稀に若年性パーキンソン病が見られることもあります。パーキンソン病の代表的な症状には手足の震えを感じたり、動作が遅くなったりするというものがありますが、その中でまぶたの機能に障害が現れるという症状もあるのです。これが症候性眼瞼けいれんとして知られる症状です。最後の薬剤性眼瞼けいれんは、抗うつ剤や睡眠導入薬、抗不安薬といった神経系に働く薬物の使用を原因とします。これらの薬剤を長期的に使用した場合、眼瞼痙攣が起きるという症例が多く報告されています。

次に顔面ミオキミアの原因について見ていきましょう。顔面ミオキミアは日々の疲れが主な原因とされています。まず挙げられるのが眼精疲労です。長時間に及ぶパソコンでの作業やスマホ操作などによって目を酷使し続けると眼精疲労を引き起こし、顔面ミオキミアの症状が出やすくなります。

また睡眠不足などによって体全体が疲労している際にも顔面ミオキミアは発症しやすいとされています。目は人が起きている間ずっと使われているものなので、十分な休息を取らないと目元が筋肉疲労を起こしてしまいます。身体的な疲労が顔面ミオキミアの原因となるのですね。一方で、精神的なストレスも顔面ミオキミアの原因となります。コーヒーや栄養ドリンクなど、カフェインを多量に含む食品を摂取することで、症状が強く出ることもあります。忙しい毎日を送って、心や体に負荷をかけているあなたは注意が必要かもしれません。

眼瞼痙攣と顔面ミオキミアの治し方

最後に眼瞼痙攣と顔面ミオキミアの治し方について見ていきましょう。症状の重さの違いから両者の治療法には大きな違いがあるようです。

まず眼瞼痙攣の主要な治療法として挙げられるのが、ボツリヌス療法です。ごく微量のボツリヌストキシンをまぶたの数カ所に注射することで、緊張状態にある筋肉を麻痺させる方法です。日本でも保険の適応が認められていますが、内服薬などに比べると治療費が高額であるのが難点です。世界各国で眼瞼痙攣の第一の療法とされているボツリヌス療法は、改善率が90%というデータもあり、一定の効果が期待できますが、一方で効果の持続が3〜4ヶ月と短いものであることも知られています。安定した治療効果を維持するためには数カ月ごとに再度注射を行うことが必要です。また注射直後に薬が効きすぎてまぶたが閉じにくくなることがありますが、たいていの場合ボツリヌストキシンの効果が消失するとともに、そういった症状もなくなるようです。その他眼瞼痙攣の治療法には薬物療法や手術といった治療法があります。日本においてはボツリヌス療法に比べ安価であるのが利点ですが、有効性の点で劣ることも確かです。自分の症状やニーズにあった治療法を選択する必要がありそうですね。

では顔面ミオキミアの治し方にはどのようなものがあるのでしょうか。顔面ミオキミアの症状改善にはまず目の疲れを取ってあげることが有効です。目元を温めるホットタオルと逆に目元を冷やすアイスタオルを交互に当てることで、血管が拡張と収縮をくりかえし、目元の血行がよくなります。

ホットタオル

このとき、老廃物や疲労物質を流してくれるので、顔面ミオキミアの原因となる眼精疲労に非常に効果的です。また睡眠不足とストレスの解消にはストレッチやアロマなど心と体を休める行為が効果的です。日々の疲れをためることが顔面ミオキミアを引き起こす原因となるので、こまめなケアを心がけましょう。また医療機関の診察を受けると、疲れ目改善などに効果がある目薬を処方されることもあります。指定された使用法に基づき適切な処置を心がけましょう。

まとめ

ここまで眼瞼痙攣と顔面ミオキミアそれぞれの症状の概要や両者の違い、それぞれの原因や治療法について幅広くお伝えしてきました。目の痙攣という症状で共通する部分はあるものの、その原因や治療法は全く違ったものであることがよくわかりましたね。

顔面ミオキミアは多くの人に起こる身近な病気であり、こまめなケアが必要になります。一方で眼瞼痙攣は重症化すると顔の表情が大きく変わってしまうため、適切な治療が必要になります。本記事でお伝えしたような両者の違いをよく知り、それぞれの症状にあった治療を早めに行いましょう。本記事が目のピクピクに悩むあなたが、その原因や治療法を知るきっかけになれば幸いです。目の健康を守り、快適な毎日を送りましょう。