目の病気

意外と身近だった!知っておきたい眼球破裂の原因と対処法とは?

身体の器官の中でも、目はとてもデリケートな部分。そのため目のケアには気をつけているという方も多いのではないでしょうか?しかし、どんなに気をつけていても、思わぬ事故で目をケガしてしまう危険性はあります。

今回は目のケガのひとつである「眼球破裂」についてまとめました。日常ではなかなか起こらないように感じるケガですが、身近なシチュエーションでケガに遭遇してしまうこともあります。そのような時には、どのように対処すればいいのかについてもまとめましたので、ぜひ参考にして下さい。

眼球破裂とは

まずはじめに、「眼球破裂」とは、一体どのようなケガなのでしょうか?

眼球破裂とは、目に鋭いものが突き刺さる、または大きな力がかかってしまうなど、眼球を守るための角膜や強膜などに傷がつき、眼球の構造が破壊されてしまうケガのことです。眼球破裂になると、強膜の部分が破損して眼球内の液体が外に漏れます。目に衝撃がかかった後、涙が通常よりも温かく感じる場合は眼球内の内容物が漏れている可能性があります。

眼球破裂は痛みや出血が起こり、視力も激しく低下するのはもちろんのこと、最悪の場合は失明してしまう危険性もあります。

身近にある眼球破裂

眼球破裂が日常生活で起こりやすいケガだと先に述べました。

ケンカや鋭利なものに気をつけていれば問題ないんじゃないの?、と感じる方もいるかもしれませんが、実はここ数年の間に思いがけない状態で眼球破裂を引き起こした事故が、少なくとも2件報告されています。ひとつはスポーツ観戦中に起きたできごとで、もうひとつはライブ会場を設営していた時に起こった事故です。これらの事故がどのような状況で発生したのか、二つを詳しく見ていきましょう。

野球観戦

まずはじめにご紹介するのは、2010年8月21日に北海道札幌市にある札幌ドームで起きた事故です。地元の野球チームである日本ハムファイターズが、西武ライオンズと試合していた時のこと。ファウルボールが内野席まで飛んでいき、そこで家族と一緒に観戦していた女性の顔の右側を直撃してしまいます。

女性は右顔面骨折および右眼球破裂とい大ケガを負ってしまい、最終的には右目が失明してしまいました。その後女性とその家族は、日本ハムと札幌ドームを所有している札幌市、また管理会社である札幌ドームに対して4650万円の慰謝料を求めて訴訟を起こしました。

その結果、一審では球団や札幌市側に責任が指摘され、女性へ約4190万円の損害賠償の支払いを命ずる結果となりました。その後球団側は判決を不服として控訴しますが、2審では札幌市と札幌ドーム側の責任は否定されたました。

しかし、内野側にある高さ2.9メートルのフェンスの上に防球ネットがはられていなかったことから日本ハム側には安全面がしてきされ、一審よりも減額した約3350万円の支払いが命じられます。

日本ハム側は上告しなかったため、最終的には女性に対して慰謝料支払が発生するという結果になりました。この事故は、スポーツ観戦をする時の観客への安全面保証について大きな注目を集めました。同時に目に強い衝撃がかかると、失明をしてしまう可能性を多くの方に認識させた事故でもあったと思います。

ライブイベント

続いて眼球破裂の事故で大きな話題になったのは、歌手の福山雅治さんのライブ会場設営で起こった出来事です。

この事故は、2016年9月25日に発生しました。福山雅治さんは当時東京ドームでライブを行う予定だったのですが、その会場設営中にテープを発射する演出のために使われるキャノン砲が誤作動を起こし、中のテープがスタッフの女性の目を直撃してしまいます。

目をケガした女性はすぐ病院へと運ばれて治療を受けました。キャノン砲は圧縮空気の力で中に入っている紙テープやメタリックなど、演出効果に使われるものを打ち出します。そのため、発射されると目にかかる衝撃が大きく、眼球破裂を引き起こす原因になってしまうのですが、当時準備されていたキャノン砲は、ライブを盛り上げるために使われた大きなもので、14気圧ほどのパワーを持っていたとのこと。

それが目に直撃したのですから、眼球破裂の大ケガは決して避けられないものでした。女性は幸いにも意識があり、その後眼球破裂の治療を行っているということで、命に別条はありませんでした。もちろんこの事故をうけて、福山さん側は事務所を通して謝罪を行っています。

眼球破裂の原因

眼球に負担がかかる状態は、通常の日常生活でなかなかないと感じる方もいるかもしれません。しかし、例えばケンカで目を強く殴られた、何かが目にぶつかった、何か鋭いものが目に刺さった、などのシチュエーションは日常で起こる可能性があり、眼球破裂の原因としてあげられるものです。

今回例にあげた2件の事故のように、眼球破裂は目に大きな衝撃がかかったことで引き起こされます。ボールや空気圧だけでなく、トレーニング用のゴムチューブが目にあたる傘の柄など鋭利なもので目を突かれたなど、眼球破裂は目に大きな負担がかかったり、傷つけられることで発生します。

先の2件は大きな事故なので防ぐのはなかなか難しいとも言えますが、状況の安全確認や生活面を改めることはケンカの事故を防ぐことにはつながりますね。

眼球破裂の対処法

先に述べた2件の事故は、打たれたファウルボールや14気圧のキャノン砲など、いずれも目に大きな衝撃があたることで眼球破裂を引き起こす事例を紹介しました。しかし、眼球破裂は衝撃だけでなく鋭利なものが目をついたりすることでも置きますし、軽傷であれば自覚症状がないこともあります。

自覚症状がなくてケガが進行し、最終的に失明の危機に陥ってしまったと言う状態にならないためにも、目に強い衝撃を受けた場合は次の対処をすすめます。

検査を受ける

眼球破裂のケガを負うと、痛みや出血、視力低下などの自覚症状があります。しかし、それらをあまり感じない軽症の場合でも、目になんらかの衝撃を受けたら病院に行って検査を行って下さい。主な検査は視力や眼圧チェック、CTスキャン、エコー、眼球破裂が起きているかの確認などです。

また、眼球破裂を負ったと同時に合併症が引き起こされている可能性もありますので、他の器官も検査される場合があります。

治療・手術を行う

実際に眼球破裂が認められた場合は、手術を行って眼球を修復します。ケガの状態が軽い場合は医療用のコンタクトで治療を行いますが、ケガがひどい場合は全身麻酔で手術を行います。

「眼球破裂」という名称から、眼球が空気の抜けたボールのようにぺしゃんこになってしまうイメージもありますが、決して必ずしもそのような状態ではありません。しかし、重傷の場合は失明したり、眼球を摘出して義眼を装着する場合もあります。

目をケガしてしまった場合には

これまで述べてきたように、もし眼球や目の周りに何かがぶつかってしまったら、視力低下や痛みなどの自覚症状の有無を問わず、一刻も早く病院へ行きましょう。また、何かが目に刺さった場合はその場で無理矢理引き抜かないようにして下さい。

この場合は目の周りの汚れだけを取り除いてから病院へ行くのがベストです。決してケガには触らないようにしましょう。

まとめ

眼球破裂というケガは普段耳慣れませんが、私たちが思うよりも一般的で身近にあります。もしこのようなケガをしてしまった場合は、速やかに病院に行き治療を受けましょう。

事故はいつなんどき発生するかわかりません。大切な目を守るためにもとっさの判断はとても必要です。ぜひ参考にして下さい。