目のコラム

知られざる、あくびの意外な原因と効果とは?

あくびってどうして出るんだろう…そんな疑問を抱いたことがありませんか?眠くなるとどうしても出てしまうあくびですが、あくびをすることが何の役に立っているか知っている人は少ないのではないでしょうか。

そこで本記事ではあくびが出る原因とあくびによって得られる効果を徹底解説します。最後には病気の原因解明に役立つあくびについてもご紹介するので、あくびに悩まされているあなた、あくびに興味があるあなたはぜひ参考にして見てください。あなたのあくびには恐ろしい病気が潜んでいる可能性もあるのです。本記事を参考にあくびの効能についてよく知り、自分の健康への理解を深めましょう!

あくびが出る原因

まずはあくびがどうして出るのか、その原因について知りましょう。

最もあくびが出やすいのは眠気を感じるときですよね。朝起きるタイミングや疲れているとき、退屈に感じているときなどそのタイミングは様々ですが、共通するのは脳の働きが活発でない状態にあるということです。このとき脳の働きを活性化させようと酸素を取り込み、脳に起こりこもうとした結果あくびが出てしまうのです。

つまり、一般的なあくびの直接的な原因は、脳の酸素不足にあるということができますね。また、極度に緊張した場合もあくびが出ることがあります。通常、緊張が高まると肩や胸あたりの筋肉に余計な力が入り、呼吸が浅くなる傾向にあります。緊張時に出るあくびもこうした酸素不足を補うための対処法となっているのですね。

一方で、脳の温度を低下させるためにあくびが出るという側面もあります。脳は体温が上昇するとエネルギーを取り入れることができなくなり働きが鈍くなるという性質があります。あくびをすることで外から冷たい空気を体内に取り込み、体温を下げようとしているのです。気温が体温より高いときにはあくびがあまり出ないという実験結果が証拠となっているそうです。

またあくびは感情の調節などに関わる神経伝達物質によって引き起こされることもあります。精神の安定させる機能を持つセロトニン系の働きを促進する抗うつ薬の一種には、使用すると異常にあくびが多くなる場合があります。反対にエンドルディンのような脳内麻薬の働きによってあくびの発生が抑えられるというデータもあります。このようにあくびには多様な要因があり、一つに絞りきることができませんが、あくびをすることで多くの効果が得られることは間違いないですね。

あくびで得られる効果

あくびが出る原因を知ったところで、逆に今度はあくびによって得られる効果を見てみましょう。授業中にあくびをすると怒られてしまう…など良くない印象のあるあくびですが、実はあくびには健康に役立つ特別な効果があるのです。

まずあくびの働きで最も代表的なのは、脳の活性化です。あくびの原因でも触れたとおり、あくびをすることで酸素を取り込み、新しい酸素を多く含んだ血液を脳に送り込んで脳の活動を活発にする効果があります。ただそれ以外の面でもあくびは脳の活性化に役立っているのです。あくびによって大きく口を開けると、物をかむ咀嚼筋の片方が強く引っ張られ、もう一方の筋肉は逆に収縮しようとします。この一連の動きが大脳に刺激として伝わり、緩みかけた意識を一時的に緊張させます。無理にあくびを我慢するよりも、思いっきりあくびをする方が脳の活性化という面では効果があると言えるかもしれません。

あくびはドライアイにも効果があると言われています。あくびをすると涙が出るというのは多くの人に経験があるのではないでしょうか。あくびをするとき大きく口を開けるため、顔の筋肉が大きく動きます。このとき涙嚢が圧迫されて、涙嚢に溜められていた涙が溢れて、目から涙が溢れ出てきます。最近ではスマートフォンやパソコンの画面を長時間見続けることが多く、ドライアイに悩む人も多いですよね。そんなあなたもドライアイ対策としてあくびを我慢せずにしてみるというのも1つの手です。

また、あくびにはリラックス効果もあると言われています。あくびをすると同時にアゴや首の筋肉がストレッチされることで血液の循環がよくなります。また口元が緩むと、からだ全体もゆるむことが知られています。積極的にあくびをしてみると、心も体もリラックスさせることができますよ。

このようにあくびには我慢しないことによって得られる効果がたくさんあります。無理に押さえ込もうとせずに時と場合によって自然にあくびをすることも健康上必要となってくるのです。

病気の原因解明に役立つあくび

ここまであくびの原因や効果について見てきました。良い面がたくさん見えてきたあくびですが、実はあくびは病気のサインになっていることもあるのです。ここでは、あくびの頻度が増えた場合や眠くないのにあくびが出る場合に気をつけたい病気についてご紹介していきます。

まずは睡眠不足症候群の疑いがあります。睡眠不足症候群とは睡眠不足がかなり溜まっているのに、自分でもそれを自覚していない状態のことです。この睡眠不足症候群の状態になるとあまり眠気を感じないにも関わらず、あくびばかりが出るようになってしまいます。慢性的な睡眠不足に気づかずにいると、体に様々な不調をきたしたり、うつ病など重大な疾患に発展したりすることがあります。

次に過度なあくびには脳の病気や急病が潜んでいる可能性もあります。脳梗塞や脳出血、脳腫瘍といった脳の病気や、心筋梗塞をはじめとする心臓病を罹患している場合、脳の血流量が減ります。酸素は血液によって身体中に運搬されるので、血流量が減ると脳が酸欠状態になります。脳は大量の酸素を消費するため、あくびによって大きく息を吸い、意識レベルを保とうとします。意識が遠のくタイミングであくびが出るあなたは脳の病気や心臓病にかかっている恐れがあります。

あくびには酸素を取り入れるという働きがありますが、同時にブドウ糖の吸収を高める働きもあります。したがって、あくびには低血糖の可能性が潜んでいます。特に血糖降下薬の内服やインシュリンの注射をしている糖尿病の患者さんがあくびを始めたら、低血糖になっている可能性があります。脳以外の部位はタンパク質や脂肪からもエネルギーを吸収することができますが、脳はブドウ糖のみがエネルギー源になっています。したがって低血糖になると脳は働きが低下し、意識レベルが低下します。そのためあくびをしてブドウ糖の補給を促そうとするのです。糖尿病を患っている人は特にあくびが多いと感じたら、低血糖の可能性を疑いましょう。応急処置としては病院に処方されたブドウ糖を舐めたり、飴や甘いジュースをとったりするのがオススメです。

そのほかにも、あくびは乗り物酔いや偏頭痛、貧血の予兆である場合もあります。偏頭痛のときには血管が拡張されるので、血流が増え、より多くの酸素が必要になるので、あくびが出るのです。貧血は一般的に酸素の運搬を担うヘモグロビンの濃度が基準値を下回ることによって起き、酸素不足の状態とも言えるため、あくびによって酸素を補う必要があるのですね。頻繁なあくびに加えて、めまいや立ちくらみ、動悸、息切れが見られる場合は貧血を、脈打つような頭痛、吐き気、嘔吐などの症状が見られる場合は偏頭痛を疑いましょう。

最後にあくびは自律神経失調症という精神疾患の症状の一つでもあります。自律神経失調症とは呼吸や代謝、消化、循環などの生命活動の維持や調節を司る自律神経系、つまりは交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまっている状態をさします。あくびのほか、慢性的な疲労感、だるさ、めまい、偏頭痛、動悸などを併発します。また悪化すると不眠や耳鳴りなどを伴うこともあります。薬や食事療法によって改善が可能なので、あくびのほかにも思い当たる症状があれば、医療機関を受診しましょう。

このように、あくびの酸素を取り入れるという働きが病気の可能性を示唆することもあります。最近あくびがやけに出る…と感じるあなたはあくびに潜む疾患を疑ってみましょう。

まとめ

ここまであくびの原因や効果、あくびによって解明できる病気についてお伝えしてきました。普段何気なく生じるあくびには脳に酸素を送るという重要な働きがあるとともに、リラックス効果といった健康に良い効果があることがわかりました。場合によってはあまり良くない印象を与えてしまうあくびですが、我慢せずに自然にあくびをすることも重要なようです。また重大な疾患が潜んでいる場合には注意したいところです。本記事を参考に、あくびの機能と効果、あくびに潜む危険について知り、健康的な生活を維持しましょう!