目のコラム

目にも影響が?脱水症状と目の関係を解説

暑い季節になると話題になるのが脱水症状です。私たちの体の多くは水分によってできており、その割合は半分以上の6割に達しています。

水分が不足することで起きる脱水症状ですが、これは身体だけでなく「目」にも影響を及ぼすことがあります。一見あまり関連性が見られない脱水症状と目。脱水症状によって目にも影響をうけるのはナゼなのでしょうか?

脱水症状の種類別にみた症状

その1「身体の水分が不足する高張性脱水」

体内の水分が不足した状態を高張性脱水といいます。水分だけが不足しているため口渇や意識の朦朧といった症状があらわれます。

高張性脱水が発症する原因として熱射や運動による発汗、水分摂取の不足、皮膚や粘膜から水分が蒸発する不感蒸泄などがあげられます。

不感蒸泄は皮膚や粘膜から水分が蒸発する現象で、無意識のうちに行われています。不感蒸泄によって失う水分量は体重50kgの人でおよそ1000mlになるともいわれており、気づかないうちにも水分が失われているのです。

体内の水分量が不足するため生じる脱水症状ですが、喉の渇きを自覚していても自力で水分を補給できない幼児や高齢者に多くみられます。

その2「ナトリウムの不足による低張性脱水」

血液中のナトリウムが減少することで起こる脱水を低張性脱水とよびます。血中のナトリウムが少なくなると、ナトリウムの血中濃度を保とうとして血液の水分が細胞内液に移動します。血液量が少なくなり、血流の循環が滞ってしまうことで脱水を引き起こします。

低張性脱水では倦怠感や痙攣(けいれん)、吐き気といった症状があらわれます。低張性脱水は、スポーツに伴う大量の発汗の他にも、下痢や嘔吐、利尿薬の作用が原因で生じる場合があります。

その3「水分とナトリウム両方が不足する等張性脱水」

身体の水分とナトリウム、その両方が同時に不足し、ナトリウム濃度に変化がない脱水を等張性脱水とよびます。

体内の水分に加えてナトリウムも同時に不足するのは、出血や外傷といった外的要因によって細胞外液が失われることが主な原因となっています。等張性脱水は口渇、倦怠感、嘔吐、食欲不振、めまいが症状として生じます。

等張性脱水の場合は、こまめな水分補給はもちろん、経口補水液を利用して不足しているナトリウムも補うことが大切です。

脱水症状になりやすい状況とは?

大量の発汗を伴う運動時

汗をかくようなスポーツを行なった場合は注意が必要です。運動の強度が上がれば上がるほど発汗量が増え、その分体内の水分は奪われやすくなります。

夏場はもちろん、気温が高くないときや室内で運動するときも気をつけたほうがいいでしょう。たとえ短時間であっても、スポーツ時にはこまめな水分補給を心がけることが大切です。

室内や夜間

脱水症状というと、上記で述べたような激しい運動をしたときだけだと思っていませんか?

じつは脱水症状は私たちの身の回りの生活にも潜んでおり、たとえ室内にいても起きる可能性があるのです。このことを『かくれ脱水』といい、とくに室内や運転中、夜間に注意する必要があります。気密性が高い室内では風通しが悪く、汗が蒸発しにくいため脱水症状に陥る場合があります。

またヒトは就寝時にも汗をかいています。寝ている時の発汗量はコップ一杯分に及ぶといわれています。加えてコンクリード製の住宅であれば、昼間コンクリートにこもった熱が夜間に蒸発されるため、気温が高くなりやすくなります。

電気代がもったいないと冷房を切り、寝る前の水分の摂取を控えた場合、水分不足に陥ることも。夜間の脱水症状に注意しましょう。

運転時

車は好きなタイミングでトイレにいくことができないため、どうしても水分を制限しがちになります。また窓を閉め切るなど密室性が高く、熱がこもりやすくなるため、脱水症状だけでなく熱中症にかかる恐れがあります。

脱水症状が目に与える影響

脱水症状というと身体の水分やナトリウムが不足している状態のことを指します。目はあまり関係ないのでは?と疑問に思う方もいるでしょう。

じつは脱水症状は身体だけでなく目にも影響を与えています。脱水症状にかかり身体の水分量が不足することで、筋肉の働きが鈍くなります。

モノを見る眼球を動かしているのは目の周りの筋肉。筋肉の動きが悪くなると、当然目の周りにある筋肉の動きも悪くなります。

筋肉の動きの低下によって目のかすみが生じる場合があります。目のかすみが症状として現れる場合、体内はかなりの水分不足に陥っている危険性があります。すぐに水分を補給するようにしてください。

脱水になってしまったときの対処法

水分補給をする

水分補給

脱水になってしまったとき、まず何よりも先に行うべきなのは「水分補給」です。脱水症状は身体の水分量が不足していることで起きる症状であるため、体内に十分な量の水分を摂取することが重要です。

水分といってもただのミネラルウォーターよりも、ミネラルも一緒に補給できる経口補水液がおすすめです。経口補水液は失われた水分とミネラルを同時に補うことができるため、脱水症状にかかってしまった人やかかりそうな人は摂取するようにしてください。

正常な人が脱水症状にかかる前の予防対策として飲むのであれば、スポーツドリンクでも良いでしょう。ただスポーツドリンクは塩分以上に糖分が多く含まれているため飲み過ぎには注意してください。

環境を整える

どうして脱水症状に陥ってしまったのか、その原因を解明し、改善することも重要です。特に室内での脱水症状である場合は、周囲の環境が影響しているため改善が必要です。

気温が高い場合は、エアコンの温度を下げます。風通しが悪いのであれば、窓を開けて風をいれましょう。

加湿器

また室内の乾燥によって脱水に陥る場合もあります。加湿器を設置したり、濡れたタオルを室内で干したりすることで部屋の湿度を上げることができます。

まとめ

脱水症状と目には意外な関係性がありました。脱水症状は体重の20%以上の水分が減少すると死に至る場合もあります。

また夏場に限らず、冬の時期や自宅で脱水症状を発症することも。日頃から「喉が乾いたな」と感じる前に水分を補給するように意識することが大切です。