目の病気

先天性鼻涙管閉塞とは?赤ちゃんの瞳のウルウルに注意!

生後まもない赤ちゃんの瞳がいつもウルウルしている、なんてことありませんか。

  • 泣いているわけでもないのに目に涙をためている。
  • 目やにが、とくに寝起きのときにたくさん出てくる。

生後1ヶ月程度の生まれたばかりの赤ちゃんにこの症状があらわれている場合、先天性鼻涙管閉塞の可能性があります。涙の通り道である涙道が閉塞してしまっているため、涙がうまく循環できなくなって詰まっているのです。

先天性鼻涙管閉塞とは、いったいどのような病気なのでしょうか?

先天性鼻涙管閉塞とは?

先天性鼻涙管閉塞とは新生児に発症しやすい病気です。鼻涙管と下鼻菅が開通していない状態で生まれてくることが原因で発症します。通常は胎児のうちに鼻涙管と下鼻菅は開通しているのですが、新生児のうち5~30%は開通していない状態で生まれてきます。

涙は上瞼の外側にある涙腺と呼ばれるところで血液から作られ、まばたきによって目の表面に流れます。目の表面に行き渡ったあとは、目頭の上下にある涙点から涙小管を経て、涙囊(るいのう)と呼ばれる袋にたまります。涙囊を通って鼻の奥にある鼻涙管を通っている間に粘膜に吸収されます。

涙の流れ

この涙の通り道である鼻涙管が未発達であるために、涙が鼻腔を通らなくなります。また目やにも多く出てきます。この症状は生後1ヶ月後ほどで現れ、時間が経つにつれ症状が悪化してきます。

涙目になるくらいならそこまで問題ではないかも?と思ってはいませんか?鼻涙管閉塞によって涙目になると、涙がうまく循環しなくなってしまうため涙道の中で細菌感染を引き起こす恐れも。涙囊が炎症を起こす涙囊炎とよばれる病気に発展する場合があるため、適切な処置が必要になります。

鼻涙管閉塞は通常、成長するにつれて自然と改善されていきますが、成長しても改善がみられない場合は先天性鼻涙管閉塞である可能性があります。

生まれてからつねに目に涙をうかべている状態が続き、しつこい目やにが出てくるようであれば、一度病院で診察を受けたほうが良いでしょう。

先天性鼻涙管閉塞の検査方法として、涙道通水試験とよばれるものがあります。目の下にある涙点とよばれる小さな点から生理食塩水を流すことで涙道が正常に機能しているかどうかを調べる方法です。

涙道がうまく機能しているようであれば、鼻腔内に生理食塩水が流れ出てきますが、流れ出て来ず涙点から逆流してしまうようであれば、鼻涙管閉塞と診断されます。

先天性鼻涙管閉塞の対処法

先天性鼻涙管閉塞で行われる主な治療はマッサージです。新生児の鼻涙管閉塞の自然治癒率は生後12ヶ月までで9割以上となっており、発達するにつれて自然と症状が改善されることが多いのです。マッサージは保護者が新生児の目頭を圧迫することで、鼻涙管の閉塞を解消させる方法がとられています。生後半年から1年まではマッサージによる治療を試みる場合が多いです。

マッサージにより治癒が難しい場合は、鼻涙管ブジーとよばれる治療に移行することが検討されます。

鼻涙管開放術(ブジー)は涙点からブジー針とよばれる細い針金を鼻涙管に流し込むことで涙の流れを阻害している腔内の膜を破るという治療方法です。

通常ブジーを一度行えば再び閉塞してしまうことはなく、涙目は目やにといった症状も解消されます。非常に稀ですが、ブジーを行っても開通できない場合があり、その場合は手術に移ることがあります。

自然治癒が見込める生後12ヶ月まではマッサージ治療を行うケースもあれば、涙がたまっている状態が長引くのは良くないと判断されれば、早期にブジーに移るケースもあります。鼻涙管閉塞は自然治癒で治る場合も多く、ブジーをいつ行うかは主治医と保護者の相談次第です。主治医とよく話し合って決めるようにしてください。

まとめ

涙目や目やにといった症状は、新生児に限らず私たちでも生理現象の一つとして生じるため、なかなか深刻に考えられないものです。涙目や目やには見過ごしてしまいがちですし、生後1ヶ月の新生児ではその不快感を訴えることもできません。

いつも目に涙がたまっている、目やにやたくさん出る。そういった症状がみられた場合、軽視せずに病院で診断を受けることが大切です。

鼻涙管閉塞は自然治癒によって改善することが多いため、そのまま治ってしまう場合もありますが、症状が悪化すると炎症を引き起こす恐れもあります。お子さんが小さいうちは些細な変化でも注意して見守ることを心がけたいものですね。