目の病気

まぶたにできもの!マイボーム腺梗塞に注意

まつげの生えぎわに何かプツプツとした白いできものができる、「マイボーム腺梗塞」という症状。これはいわゆる「ものもらい」の症状の一歩手前の状態で、この症状に悩む人は多いかもしれません。今回は、マイボーム腺梗塞の詳しい症状、原因、治療法からセルフケアまでを、順に見ていきましょう。

マイボーム腺梗塞とは?

まつ毛の生えぎわにある小さな点がマイボーム腺です。マイボーム腺は、油分の多い分泌物の出口になっています。この分泌物は、涙と混ざって眼球の表面に油の膜を形成し、涙が過剰に蒸発して眼球表面が乾燥してしまうことを防ぐ働きをしています。

マイボーム腺梗塞

マイボーム腺梗塞とは、この分泌物が通る管が何かしらの原因で詰まってしまい、管の中の油分が白く固まってしまう症状です。マイボーム線が詰まることで、眼球表面に油分が上手く分泌されなくなるため、ドライアイの症状が出る人もいます。

この詰まりが原因で炎症が起きて腫れてしまうと、「霰粒腫」という肉の塊ができてしまいます。これは、一般的には痛みを伴わないことが多いですが、炎症によって周囲が化膿して膿が溜まってしまうこともあります。マイボーム腺梗塞は、油分が蓄積されて排出されていない状態なので、そこに不衛生な手で触れたりすると細菌に感染することがあります。この細菌感染を起こした状態を「マイボーム腺炎」といいます。この場合も、霰粒腫と同じく化膿していき、腺に膿が溜まってしまいます。

マイボーム腺梗塞ができる原因

マイボーム腺梗塞ができる原因にはいくつかあります。1つずつ見ていきましょう。

原因1.目の周りに沈着した化粧品など

マイボーム腺の根本的な原因は、マイボーム線があるまぶたの周囲が清潔に保たれなくなることで、油の分泌が上手くいかなくなり、機能が低下することです。

女性の場合、日常的にアイメイクを施す人が多く、まつ毛の根元・まぶたの裏側の際まで化粧をする人もいます。さらに、目の周りの化粧は、メイク落としクリームや洗顔剤などでもなかなか取れにくいため、化粧品に含まれる油分やその他の成分がまぶたの周りに残りやすくなります。ここに残った油分が、マイボーム線の分泌口を塞いでしまうため、外に排出されるはずの油分が溜まってしまい、白く固まってしまうのです。

原因2.加齢による分泌力の低下

歳を重ねていくと、身体のあらゆる部分で、新しくホルモンなどを分泌する能力が低下することがあります。(逆に加齢によって、分泌が過剰になるものもあります。)

マイボーム線もその例に漏れず、加齢の影響を受けて、分泌力が低下してしまいます。加齢が原因の場合もアイメイクによる分泌機能の低下と同様で、分泌能力が低下することで、排出されるはずの分泌物が分泌管に詰まってしまい、そのまま固まってしまいます。これが分泌管の出口まで詰まると、まつ毛のきわに白いかたまりとなって外に見えるのです。

原因3.動物性脂肪の過剰摂取

動物性の食品に含まれる脂肪は、正常な状態であればきちんと消化・吸収されて便として排出されます。しかし、消化器系の症状があって消化吸収能力が低下していたり、胃腸が処理できる量を超えた動物性脂肪を摂取すると、肌からもたくさん油分が分泌されて、ニキビや脂性肌の原因になります。これと同じように、マイボーム腺からも過剰に油分が分泌されることになり、これが分泌管の途中で詰まることで、マイボーム腺が塞がれてしまい、白く固まってしまいます。

マイボーム腺梗塞の治療法

外から見える白いかたまりが非常に小さく痛みもない場合は、放置しておいても問題はありません。かたまりが大きくなって、まばたきの障害になったりするようになれば、手術などで固まった油分を押し出す必要があります。手術は次のような流れです。

  1. 目薬による麻酔を行う。
  2. 注射針でマイボーム腺の開口部を少しだけ切開して、ピンセットで押し出す。
  3. 状態により、数日間は抗菌剤の点眼薬を使用する。

基本的に大掛かりではなく、日帰りで簡単に行える程度の手術ですが、手術当日は車の運転などは控えた方が良いでしょう。症状が発展して炎症などが生じた場合は、抗生物質の目薬や軟膏、内服薬などを用いて細菌の繁殖を抑制します。膿が多量に出た場合には、さらに切開して膿を出してしまう方法を取ることもあります。

マイボーム腺梗塞の予防策

マイボーム腺梗塞は、自分自身のケアである程度は予防することができます。予防の方法をいくつか見ていきましょう。

予防策1.手指を常に清潔に保つ

マイボーム腺梗塞の一番の原因が、不衛生な目の環境です。不衛生な手指で目元に触れることは、細菌が繁殖する原因になります。目元をこする癖がある人などは特に、意識的に手洗いを行いましょう。

予防策2.化粧は丁寧に落とす

目元のメイクはどうしても落としにくいものですが、低刺激性のメイク落としクリームや洗顔石けんを用いて、優しく丁寧に洗い落とすようにしましょう。特にアイラインを濃く引く人は、まつ毛の間まで丁寧に洗うように心がけましょう。

予防策3.まぶたの上に蒸しタオルを乗せて温める

マイボーム腺梗塞は、分泌管に油脂が詰まってしまうことが原因ですので、固まってしまった油脂を温めることで、ある程度の詰まりを解消することができます。

家庭で手軽にできる詰まりの解消方法には、蒸しタオルを使うのがオススメです。実際に蒸し器や鍋などでタオルを蒸すのは大変なので、水で濡らしたハンドタオルを電子レンジ(500~600W程度)で10~20秒温めると良いでしょう。温め時間は電子レンジの機種などによるので、5秒ずつで止めて温度を確認するなどして、加温してください。

まとめ

マイボーム腺梗塞には様々な原因がありますが、皮脂の分泌が多い人や代謝が活発な若い人などは、一旦治ってもなりやすいことがあるようです。日頃のケアをきちんと行って、再発を繰り返さないように注意しましょう。

また、痛みや強いかゆみ、腫れなどが見られた場合には、すぐに眼科専門医にかかるようにしましょう。