目のコラム

目に入ると寄生する?メマトイと東洋眼中について

寄生虫といえば「サナダムシ」や「エキノコックス」などが有名ですが、衣食住が衛生的に保たれている現代では、そもそもほとんど寄生虫という言葉を聞かなくなりました。

さまざまな寄生虫が存在する中で、なんと私たちの「目」に感染する寄生虫がいることをご存じでしたか?大切な瞳に虫が入り込むなんて、想像するだけでも恐ろしいですよね。

今回は知られざる「東洋眼虫」の生態と、感染してしまったときの対処法まで徹底的に調査しました。万が一にも感染してしまわないよう、東洋眼虫にかかってしまう原因も知っておきましょう。

東洋眼虫とは?

東洋眼虫(とうようがんちゅう)とは、主に犬や猫などに寄生する線虫の一種です。細長い糸のような形をしており、成虫は大きなもので1.5cmサイズにまで成長します。犬猫のペット以外にも、野生のタヌキやキツネなどにも感染し、さらには人間にも感染する恐ろしい寄生虫です。温かい地域での感染報告が多く、ほとんどの感染者が九州地方だという特徴があります。

東洋眼虫は犬や猫の目に寄生すると、3週間から5週間程度かけて糸のような幼虫から成虫になり、動き回るようになります。愛犬の目の中に動く糸のようなものがあれば、東洋眼虫の可能性があるでしょう。

成虫になるまでは症状がほとんどなく、動き回る姿も確認できないため、成虫に育つまで感染に気づかない飼い主がほとんどです。異変に気づいたら、すぐに動物病院へ連れていってあげましょう。

東洋眼虫とメマトイの関係性

この東洋眼虫、理由なく寄生されてしまうわけではなく、もちろん感染経路が存在します。それが、「目纏(メマトイ)」とよばれる虫です。メマトイは名前のとおり目にまとわりつく虫で、日本でも十数種類が観測されています。

ハエのような見た目をしており、川の付近にいることが多いので、魚釣りなどをしていて顔のまわりをぶんぶんとまとわり付かれた経験がある人も多いのではないでしょうか。

このメマトイ、動物や人間の目の周りについている「目ヤニ」や「涙」を食べるために目にまとわりついてきます。飛び回られると不快なので人間であればすぐに振り払いますが、反応が遅い老犬や老猫などはメマトイとの接触を許してしまうことがあります。

摂食の際に、メマトイを介して東洋眼虫に感染してしまう可能性があるのです。東洋眼虫はメマトイとペットとの僅かな接触の間に、メマトイから最終宿主である犬猫の目に移動してしまいます。

可愛いペットの目の中でうごめく東洋眼虫……放っておくと、ペットの目だけではなく飼い主にも危険が及ぶ可能性をもった、恐ろしい虫なのです。

メマトイが目に入ると危険な理由

東洋眼虫は主に犬や猫などの動物に感染するといいましたが、人にもうつる可能性のある寄生虫です。可能性は低いですが、ペットたちと触れ合う中で自分自身も東洋眼虫に感染してしまう可能性があるためです。

人に感染すると、まず目ヤニの量が増えたり、異物感などの違和感が現れます。東洋眼虫が成長すると、結膜嚢(けつまくのう)の中でうねうねと動き回るようになります。

鏡で見てすぐに確認できることもあれば、前房(ぜんぼう)などに隠れてしまって見えないことも。目になにか動くものがいる!と思って眼科にいっても、見えない場所に隠れてしまうためにすぐに発見してもらえないケースもあるようです。

目ヤニが増えるだけであれば大したことはありませんが、目をこすったり、細菌に感染することにより、結膜炎や視力減退といった症状が現れてしまうことも。

万が一、「東洋眼虫かもしれない」と感じたら、どのように対処するのが一番なのでしょうか?

東洋眼中が感染した時の対処法

目に虫がいると気づいたら、まずは眼科へ行きましょう。目の中に虫がいると伝えると、飛蚊症(ひぶんしょう)と勘違いされることが多いので、できるだけ具体的に症状を伝えるようにしてください。

治療は点眼麻酔をおこなったあと、直接ピンセットで東洋眼虫を捕まえるのが一般的です。東洋眼虫は目の中をあちこち動き回るため、一匹捕まえたと思って安心していたら実は数匹いたというケースが多いので、数日はしっかりと様子を見ましょう。

まとめ

今回は恐ろしい寄生虫の一種である東洋眼虫について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?山の中や川の近くは原因であるメトマイが多くいるので、虫除けスプレーなどで対策しておきたいですね。

また、フィラリア予防を受けているペットはほとんど東洋眼虫にかからないという特徴もあります。日頃からしっかりペットの予防をうけておけば、東洋眼虫に寄生される心配はほとんどないでしょう。