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【近視、乱視…】視力低下を止めたい!そのメカニズムとは

最終更新日:2018/06/28

年齢を重ねるごとに感じる視力の低下。まだまだ若いからと言って油断していたらいつの間にか遠くが見えにくくなっている…。

デジタル画面に囲まれて生活している現代では、年齢に関わらず、自身の視力の低下を自覚する人は多いようです。どんどん視力が落ちていくことを実感しているなら、なおさら不安は募るでしょう。

「いつか、目が見えなくなってしまったら!?」と思うと、怖いですよね!できることなら、自力で視力の低下を抑えたいところ。そのためにはまず、「なぜ視力は低下してしまうのか?」を知る必要があります。

今回は、視力の低下を防ぐ・抑えるために、視力低下のメカニズムから探っていくとともに、視力低下に関するFAQ、また視力低下を防ぐためにできる対策についてみていきましょう。

「視力が落ちる」とは何か?

一般的に「視力が落ちる」といわれる状態とは、遠くのものが見えづらくなることをいいます。これは、「近視」の状態です。

「モノを見る」メカニズムは、簡単に言えば光が眼球を通ることです。モノに反射した光が、眼球の表面「角膜」、次に水晶体(レンズ)を通ります。眼球の中にあるゼリー状の組織「硝子体」を過ぎると、眼球の裏側にある「網膜」に焦点を合わせ映し出し、その先の「視神経」が脳へとモノの情報を送ります。

「視界がぼやけて見える」のは、網膜に光が映るときに、光の焦点が合わなくなっているためです。網膜で光の焦点がピタリと結ぶことが出来れば、「目がいい」、つまり正視といえます。近視の場合は、この光の焦点が網膜より手前で結ばれてしまうので、ピントが合わないといったことが起こるのです。

この原因としては、角膜から網膜までの距離(眼軸長)が正常よりも長い「軸性近視」と呼ばれる状態、また角膜や水晶体の「屈折力」が大きすぎる「屈折性近視」である場合が挙げられます。

視力が落ちる=近視だけじゃない

しかし、遠くが見えづらいことだけを「視力低下」というわけではありません。遠くは良く見えるが近くのものが見えにくい「遠視」、または「乱視」も視力低下の原因となるものです。

前の項目で「近視」のメカニズムについて、”網膜より手前で光の焦点が結ばれてしまう”と述べましたが、それとは逆に「網膜より後ろにピントが合ってしまう状態を「遠視」といいます。遠視の人が見たいモノにピントを合わせるためには、そのモノを目から離すことによって焦点を合わせることが出来ます。老眼のお年寄りが、新聞を顔から離して見ているのはそのためです。

また「乱視」とは、モノとの距離に関係なくぼやけて見える・歪んで見えてしまう状態です。角膜や水晶体の物理的なゆがみが原因であるため、モノを近くに引き寄せても遠くに離しても、その輪郭がくっきりと見えないのです。本の文字が重なって見えたり、正視ならはっきり見える月が、明るい”おぼろ月”に見えたり、2,3つに見えたりします。

視力低下に関するよくある疑問

自分自身はもちろん、子どもやそのほかの家族の視力低下に不安を抱えている人は多いでしょう。矯正器具無しでは日常生活が困難になるならば、かなり不便ですよね。

この項目では、そんな視力低下に関するよくある質問とその答えについてまとめました。

視力低下は何歳まで続くのか?

ある時からふと、「視力が落ちたな」と思う人もいれば、子供の頃から目が悪かったという人もいることでしょう。そうして自覚したときから始まって、視力低下は何歳まで続くものなのでしょうか?

先ほどの「近視のメカニズム」のご説明の中で、角膜から網膜までの距離『眼軸長』というワードが出てきました。眼軸長が通常より長ければ、光の焦点が網膜より手前で結ばれてしまうため「近視」になるということでしたね。

目について、子どもが成長していく過程で、身長と同じように眼球も成長していきます。このとき、もちろん眼軸長も大きくなっていくわけですが、これは成長期を通過する10代までが顕著です。20代後半にもなればほとんどの人の成長は止まります。これは、10代までの人が皆「近視」という意味ではなく、赤ちゃんから成長していく中で、目の見え方が安定してくるということです。

視力低下には遺伝も関係している場合がありますが、自然な視力の低下については20代後半、その後の低下については老化現象が元になってくるといえるでしょう。

暗闇で本やスマホを見ていると視力低下が早まる?

よく、「暗いところで本を読んでいると目が悪くなるよ!」とか、「寝る前にスマホを見ていると視力が落ちるよ」と言われます。果たしてこれは本当なのでしょうか?

実は、「”暗いところ”での読書・スマホの閲覧」が、直接視力の低下に繋がっているという医学的根拠はないとされています。

医療法人社団 医新会のHPでは、『正しい姿勢と適度な明るさ』の重要性について指摘されています。視力の低下に繋がる要因として、『姿勢が悪いと目と本の距離が近くなりすぎたり、左右で目と本の距離に差がでたりする』ということなのです。

つまりは、部屋の明るさというよりも、”目から、本やスマホとの距離”を優先的に考える必要があるといえます。暗いところで字を読もうとすると、必然的に対象を顔に近づけてしまいますよね。モノを見るのに適切な距離で見ていないこと、それ自体が視力の低下に繋がっているのです。

この理屈からすると、「暗くても、離して見れば大丈夫!」…ではあるのですが、周りが暗ければどうしても目に近づけて見てしまうもの。特に電気を消して、ベッドに潜ってスマホを見ている場合、目と画面との距離は15cmくらいになってしまいませんか?

そう考えると、結果的には”字を読む環境は明るい場所の方が良い”という結論になりますね。

視力矯正すると視力低下が進む?

メガネやコンタクトで視力をサポートしてしまうと、自分の「見る力」が落ちて視力低下に繋がるのでは?という説があります。これは真実でしょうか?

そもそもメガネやコンタクトレンズなどの矯正器具は、どんな役割を果たしているのでしょうか?大手メガネチェーン「メガネスーパー」のコラム「【都市伝説】メガネやコンタクトで視力は落ちるか!?」を参考に見ていきましょう。

モノのピントを合わせることは、目のレンズ「水晶体」を、厚くしたり薄くしたりすることにより実現します。目が悪い人は、この水晶体の厚みを適切な状態にすることができていません。水晶体を厚く出来ない代わりにメガネのレンズで補正してあげる、ということなのです。

ですから、メガネをかけることで、遠くも近くも全てがよく見えるということにはなりません。飽くまでも、その人の生活スタイルから、「普段どれくらいの距離のモノをよく見るのか」を考慮し計算して作られるのです。

こうして人それぞれに合った、その人だけの度数のメガネやコンタクトが作られるわけですが、人の目の状態はずっと同じわけではありません。年々視力が衰えたり、急激に目が悪くなることもあります。

そうした中で、だんだんと合わなくなってきた矯正器具を使い続けることが、視力低下の原因となってしまうのです。

矯正器具をつけることによって、水晶体の厚さを調整している筋肉に負担が掛からずに済んでいたのに、合わない器具のせいで余計な負担をかけ続けることになるというわけなのです。

これを避けるため、メガネやコンタクトを使用している場合、最低でも年に1度の視力検査をすることが大切です。

アルコールを飲むと視力低下が進む?

ではアルコールと視力低下には関連があるでしょうか?

目だけでなく身体全体にとって言えることですが、アルコールの過剰摂取は視力低下に繋がることがあります。実際のところ、嗜む程度の飲酒であれば必ずしも目に悪い=視力低下に繋がるというわけではありません。少しのお酒は身体を温め、ストレス発散にもなる、”良いもの”と言えるのではないでしょうか。

では、アルコールを摂りすぎると、目にどんな悪影響を及ぼすのでしょう。

  • 目が充血する
  • ドライアイ
  • ものもらいや結膜炎、球結膜下出血など

これらは、飲酒によって血圧が上がったり、神経が緩んでまばたきが減ること、むくみ、免疫力の低下などから起こります。アルコールを過剰摂取すると、ビタミンB1・B2・B12群が欠乏します。このことによって、目が乾く原因にもなります。

医師や薬剤師向けのポケットマニュアルとして知られるMSDのサイト版「MSDマニュアル プロフェッショナル」内では、『中毒性弱視は通常両側性かつ対称性である。低栄養およびビタミン欠乏症(例,B1もしくはB12または葉酸)が原因となる可能性があり,特にアルコール依存症で多い。』とされています。難しい文面ですが、要はアルコールに依存している人ほど、目に必要な栄養素などが失われた状態になるということです。

こうした症状に陥ると、目がかすんで見えたり、涙の分泌が減ることで眼球が傷つきやすくなったりします。結果、視力の低下に繋がるといえるでしょう。

視力低下を防ぐためにできる対策

これまで見てきた視力低下に関する情報を踏まえて、わたしたちの普段の生活の中で視力低下を防ぐために何が出来るでしょうか?

対策1「定期的に目を休ませる」

長時間何かを見続けるということは、それだけピントを合わせる時間が長いということ。水晶体の厚みを調整する毛様筋という組織が、絶えず働かされている状態です。定期的に目を休ませることで、目の周りの緊張状態を解いてあげましょう。

パソコン作業や読書などをする際には、1時間に1度、5~10分程度の休息が必要です。目を閉じる、遠くをボーっと見るなどの行為は、簡単ですがそれだけで有効です。

対策2「まばたきをする、目薬を活用する」

涙は、目の表面を保護するのに無くてはならないものです。ドライアイになっていると、簡単に目が傷ついてしまいます。目が乾けば目をこする仕草も出ていまい、余計に目を傷めることに。画面に集中してみていると、ついまばたきを忘れてしまいますよね。意識してまばたきを多くしたり、時間を決めて目薬を点眼するなどして目を保護しましょう。

目薬に関する記事一覧

対策3「かかりつけの眼科をつくる」

眼科って、目に異常があるときしかなかなか足が向かないものですよね。できれば、年に1度眼科検診を受ける習慣をつけましょう。視力、眼圧、眼底検査、角膜形状解析など、自覚症状の無い異常を早期発見する機会にもなります。

また現在メガネなどの矯正器具をつけている人は特に、定期的な検査を受けてください。コンタクトは、数ヶ月に1度購入する人ならば、その都度検査が必要とされているかもしれません。しかしメガネは一度買ってしまうとなかなか買い替えをしない人が多いようです。

その度数が今の自分に合っているのか、きちんとチェックしましょう。

対策4「暗いところでモノを見ない」

部屋の明るさが視力に関係しているわけではないとはいえ、モノを見る姿勢や距離に大いに関係してきます。パソコンやスマホ、本を読むときには、たとえ就寝前であっても、対象との距離をしっかりとり、出来れば正しい姿勢で座って閲覧することをオススメします。

寝ながらスマホをいじる…というのは、1日のうちのほんのちょっとした時間かもしれませんが、そうした普段の習慣の積み重ねが、目にとって負担になってしまうのです。寝る前に光る画面を近くで見続けることは、その後の眠りの質にも関係してきます。

光によって目が刺激され、うまく睡眠に導入されなかったり、脳も休まりません。

まとめ

一度落ちてしまった視力を回復することは、かなり厳しいことといえます。視力の良いはずの人が、近くのモノを長時間見続けることで一時的に近視状態に陥る「仮性近視」の場合にのみ、トレーニングやストレッチによって回復に向かうことが出来ます。

ですから、既に近視・遠視を抱えている人は、これ以上視力を落とさないためにも、毎日の小さな習慣を見直すことが大切といえるでしょう。歳をとり、おじいちゃん・おばあちゃんになってからの視界は、まさに、今の自分にかかっているのです。

ライタープロフィール

karaです。難しいことを丁寧に説明することを心がけます。
   

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