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【眼心身症】目の視力低下はうつ病のサインかも?

目に悪い生活はしていないつもりなのに、視力が低下してしまったという経験をしたことはありませんか?

実は視力には、目の状態だけでなく、うつ病や心身的ストレスが大きく関係しています。うつ病は、心の病で目とは関係の無い物と思われるかもしれませんが、実は深く関連性のあるものです。心が安定しないことによって「目が痛い」、「ピントが合わない」、「目が乾燥する」などの目の異常が出てしまうことがあります。

目の健康には自律神経との関わりが強いため、自律神経が乱れることによって心の乱れだけでなく、目にも影響が出てしまいます。今回は、目とストレスに深く関係している主な症状「眼心身症」という症状について詳しく紹介していきたいと思います。

この症状は主に子供に出やすいものですので、子供の行動に焦点を当てて紹介していきますので小さなお子さんの成長を妨げることがないよう、是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

うつが原因で視力低下?「眼心身症」とは?

日常生活の心理的なストレスによって目の機能に障害が出ることを「眼心身症」と言います。

ものを見る機能が低下し障害が発生することから、別名“目のノイローゼ”とも呼ばれることがあります。小学生の若い世代、更年期の女性に症状が出ることが多く、そのほとんどは一時的なものであることが多いです。

実際に「眼心身症」の症状が出た方の体験談を紹介します。

両目が視力1.0以上の安定した視力を持っていた18歳の男性のお話です。

彼は大学受験に失敗し、浪人生活に入ることによって心理的なストレスが溜まります。最終的に希望していた大学に合格することができず、さらなるストレスが溜まり、うつ病と診断されます。

この時期に1.0あった視力が特に目に負担のかかる生活をしていないにもかかわらず0.4まで下がりました。うつ病と診断されてから、この男性は実家に帰省し療養するのですが、その療養によって鬱病は改善し心身ともに健康になったときに、視力が0.4から0.7まで回復しました。

この実例からも分かるように、心身的なストレスと視力は間接的ではありますが、大きく関係していることがわかります。ストレスをかかえていなければ視力は正常に出る、ストレスをかかえているときは視力が下がるという状況から、眼心身症は「一時的に視力を低下させるもの」とも言えます。

眼心身症は子供に多い

眼心身症の多くは小さな子供に発生するため、ここでは小学生を例に紹介していきます。

眼心身症の主な症状として「眼精疲労、視力障害、まぶしさ」などが挙げられます。なかでも特徴的なのが視力障害という点で、主に小さな子供が影響を受けやすいと言われています。小学校の低学年のクラスに1人は、分厚いメガネをかけている子供がいるという例を挙げると納得される方も多いのではないでしょうか?

テレビの見過ぎ、ゲームのやりすぎというわけではないのに、視力矯正をしても視力が出ないという状況が7~11歳の女児に多く出やすい症状となります。視力が0.2~0.4程まで低下しメガネやコンタクトレンズを使用しても視力が出ない、視力がいきなり下がってきたという場合には眼心身症を疑うことが必要です。

心のストレスや疲れがたまっている可能性がありますので、楽しく学校に行っているように見えても実は悩みをかかえてしまい心身に負担がかかっていることもあります。少しでも眼心身症を疑われる場合には、子供と話し合いメンタルケアをしていくことが重要と言われています。

眼心身症の原因

眼心身症は心理的なストレスによって目の機能に障害が出る状況を示しますが、そのストレスの原因がわかるパターンは6割ほどと言われています。残りの4割についてはストレスの元が分からずに何故か視力が低下するという状況が発生します。

これは、日常生活の中で何をストレスに感じるかは人それぞれ価値観が異なりますので、周りの人々が問題ないと判断したものについても当人はストレスに感じてしまうというように、ストレスの感じ方は人それぞれなためです。

日常生活の中では何も問題なく生活していても、思春期を控えた時期の心理的な不安定な状態にストレスをかかえ視力障害を引き起こすという可能性もあります。眼心身症の主な原因としては下記のような状況が挙げられます。

  • 親族や親友の不幸
  • 両親の離婚や不仲、日常茶飯事の喧嘩を目撃する
  • 親の過干渉
  • 学校や塾で心身的負担
  • 担任の先生が変わった、クラスの席替えがあった
  • 友人関係がうまくいっていない

上記のような状況が眼心身症を引き起こす原因となります。主に、「家庭」、「学校」での心身的なストレスが原因となっていることから、眼心身症と疑われる場合には、周りのフォローが重要となり、ストレスを軽減してあげることが症状を改善することにつながります。

大切なのは親を含めた周りのフォロー

眼心身症という言葉については、当然小さな子供には分かりませんし、症状が出ていても自身で改善するということも難しいです。そのため、親や学校の先生など周りの大人が症状に気が付き、フォローしてあげることが大切です。視力矯正をしても視力が出ないという状況が続きますので、学校の黒板が見えなくなったりスポーツをすることを嫌がったりする傾向もあります。

これを放置すると学力低下や運動神経の低下にもつながってしまい、成長の妨げとなってしまいます。眼心身症の早期発見をするためには、子供の下記のような点に注意しましょう。

  • 今まで問題無かった学力が極端に低下している
  • 外で遊ぶことを避けるようになった
  • 目が痛い、ものが見えづらい、目が乾燥する症状を訴えている
  • 明るかった性格が急に暗くなって、部屋に閉じこもるようになってしまった
  • 朝起きれないことが多くなり、学校に遅刻することが増えた

日常生活で上記の中の1つでも思い当たるものがある場合には、眼心身症を疑うべきです。困っていることが無いか子供としっかりと話し合い、向き合う必要があります。心身的ストレスを抱えている子供は、自分から打ち明けてくれることはほとんどありませんので、周りの大人がフォローして助けてあげることが最も必要とされることです。

まとめ

目の異常とうつ病、眼心身症と心身的ストレスについて紹介してきました。

視力は目の状態の悪さだけではなく、日常生活のストレスによって極端に低下してしまう可能性のある、非常に関連性との高いものとなっています。特に7~11歳の女児や小学生に多い症状となっている眼心身症は、視力を矯正しても見え方が変わらなかったり、放置すると徐々に視力が低下していってしまう怖いものです。

学校や家庭で日常的に抱えてしまう心身ストレスがその大半ですので、いつもと違い元気がなかったり、部屋に閉じこもってしまうなどネガティブな行動が少しでも見られた場合には、早急に子供のストレスケアをおこなっていく必要があると言えます。

心身的ストレスが解消されると、視力は回復し見え方も改善されてくるのですが、小さなお子様に発症しやすいという点から、眼心身症の発見が遅れることが多いです。思春期の大切な時期ですので、ものが見えづらくなることによる学力低下や運動神経の低下を避けるためにも、周りの大人が気が付いてあげること、フォローしてあげることが非常に大切となります。