目と美容

痛い…逆さまつげ、どう治す?

長年悩まされてきた「逆さまつげ」。

思い切って手術すれば、ツライ症状がなくなる上に、思いがけない容姿の美しさまで手に入るかもしれません。「顔にメスを入れるなんて・・・」と、どうしても手術に踏み切れない方のためにも、いろいろな方法がありますので、ご紹介します。

また、現時点で逆さまつげでない方も、他人事ではありません。年齢とともに症状が出てくる場合もあるからです。赤ちゃんから大人まで、誰でもなる可能性がある逆さまつげのこと、知っておいて損はありませんよ。

逆さまつげとは?

通常、外側に向かって伸びているはずの睫毛(まつげ・しょうもう)が、何らかの原因によって内側へ向いてしまうのが、逆さまつげです。

逆さまつ毛

まつげが何度も触れたり刺さったりすることで、角膜が刺激され、目の不快感や異常を引き起こします。

逆さまつげの主な症状には、次のようなものがあります。

  • 目がゴロゴロする
  • 目がチクチクする
  • 目が充血する
  • まぶしさを感じる
  • 目がかすむ
  • 目やにがたくさん出る
  • 涙がいつも出ている

本来、ホコリやゴミなどが目の中に入るのを防ぐはずの、まつげそのものが、異物となってしまっているのです。

逆さまつげのタイプは、大きく2つに分類されます。

  • 睫毛乱生(しょうもうらんせい)・・・まつげの生え方が不ぞろいで、一部のまつげだけ内向きになっているもの。
  • 眼瞼内反(がんけんないはん)・・・まぶたの縁が内側へ巻き込んでいるために、まつげ全体も内側に向かっているもの。

睫毛乱生と眼瞼内反は、原因からして違います。

逆さまつげの原因

まつげの一部だけが内側を向く、睫毛乱生の原因は「毛根」。先天的なものの場合もありますが、毛根の炎症によるものが多いです。ブドウ球菌などの細菌が、毛根に感染して炎症を起こすことで、まつげの一部だけ向きが変わってしまうのです。一本だけ内向きになっている場合と、数本まとめて内向きになっている場合があります。

もう一方の眼瞼内反、原因は「まぶた」にあります。厚ぼったいまぶたの方は、眼球に皮膚が覆い被さったようになっています。まぶたと一緒に、まつげも内側へ向いてしまっているので、逆さまつげになりやすいのです。

この眼瞼内反、赤ちゃんと高齢者にもよく見られるタイプです。低月齢の赤ちゃんの顔には、脂肪や水分がたっぷり。上下まぶたの皮下脂肪が厚く、腫れぼったい目に見える子が多くいます。この皮下脂肪が、まつげを目のほうに押しつけてしまっているのが、赤ちゃんの逆さまつげです。

高齢者の場合は、加齢に伴って目の周りの筋肉(眼輪筋)が衰え、内側にめくれやすくなることで、やはり角膜とまつげが接近します。「内向きになっているのは2~3本だから、睫毛乱生だろう」などと、簡単に決めつけてはいけません。加齢からくる眼瞼内反も、最初は「まつげの一部」が「たまに」目に入る程度。

次第に「まつげ全体」が「いつも」目に触れているような状態になってくるんです。残念ながら、このケースの逆さまつげは、自然に治ることはほぼありません。

原因が違えば、治療法も異なりますから、とにかく一度専門家にみてもらうことをおすすめします。

自然解消する可能性は?

逆さまつげでわざわざ受診するなんて、と放置していると、深刻な目のトラブルを招くことがあるので、侮れません。逆さまつげが目を傷つけ、そのキズから細菌感染を起こしてしまうかも。結膜炎や角膜炎、角膜潰瘍などにつながり、失明という最悪のケースもあり得ます。

そうは言っても、むやみに恐れる必要もありません。逆さまつげの種類によっては、自然に解消するものもあるのです。

例えば、睫毛乱生で、毛根の炎症が原因の場合、炎症が治まれば逆さまつげも治ります。目をこすらないように注意し、処方された目薬があればさしておきます。

また、赤ちゃんの眼瞼内反の場合は、1歳前後までに自然に解消されるケースが多いです。目やにや充血が出た時は、目薬をさして様子を見ます。成長しても改善が見られない場合は、安全に局所麻酔ができる年齢(10歳頃)になってから、手術を行うケースもまれにあります。

自然解消できない逆さまつげでも、日々のケアで問題なく過ごせることも。日に何度かビューラーで方向を矯正してみたり、まつげパーマを定期的にあてたりするだけでも、意外と気にならなくなるかもしれません。月に一度くらいのペースで病院に通い、逆さまつげになっている部分だけ抜いてもらう人もいます。

しかし、睫毛乱生でも眼瞼内反でも、日常生活に支障をきたすほどであれば、「手術」という根本的な解決を考えてみても良いかもしれませんよ。

逆さまつげを手術する場合

ここでは、睫毛乱生を解消する場合の一般的なやり方「電気分解術」と、眼瞼内反を解消する2つの手術法「埋没法」「切開法」について説明します。

睫毛乱生の電気分解術

睫毛乱生は、数本のまつげの生え方に問題があるだけなので、そのまつげを生えないようにしてしまうことで解決します。電気分解術は、毛穴に針を差し込んで、弱電流を流すことによって、発毛組織を破壊する方法です。局所麻酔をするので痛みはなく、所要時間も10分程度。「予約を取って後日」ではなく、その場でチャチャッとやってくれる先生もいるようです。保険が適用され、数百円から数千円で済みます。睫毛乱生の治療には、その他、冷凍凝固させる方法、レーザーで除去する方法もあります。

眼瞼内反の埋没法による手術

眼瞼内反の原因は、まぶたですから、まぶたの形状を変えるアプローチをします。埋没法は、メスを使わない手術方法です。手術可能なのは、上まぶたの逆さまつげのみ。まぶたに二重の筋をつくって、筋と筋のあいだの皮膚を「埋没」させた状態で、何カ所かを縫い合わせ、固定してしまいます。まぶたが縫い付けられたことで、まつげが角膜から離れるので、逆さまつげが解消されます。手術は、局所麻酔で10~20分程度。

術後の腫れが少なく、傷跡も針穴だけで、目立たないのが嬉しいポイント。眼科や形成外科で、保険適用が受けられれば、両目で1万円程度です。美容外科では、保険適用外となり、10万円前後かかるでしょう。

眼瞼内反の切開法による手術

メスを使って、まぶたの皮膚と眼輪筋を数ミリ切開し、まつげの生えている方向を調整しながら、再度縫い合わせます。上まぶただけでなく、下まぶたの逆さまつげにも対応できます。

埋没法に比べ、矯正が確実であるということと、元に戻ってしまうリスクも低いのがメリットです。手術は、局所麻酔で30分程度です。術後、数日のうちに抜糸を行います。保険適用されれば、やはり1万円ほどですが、保険適用外の美容外科では20万円以上かかる場合もあります。

どの手術も、比較的短時間で、気軽にできるというイメージを持った方も多いのではないでしょうか。とはいえ、顔に針やメスを入れるわけですから、手術後の過ごし方には気をつけたいですね。
美容整形では「ダウンタイム」があるのは常識。

ダウンタイムとは、手術前と同じ生活が送れるまで、回復するのにかかる時間のことです。とくに切開術では、腫れが1ヶ月ほど続く場合もあります。目の周りを清潔に保ち、予想外の腫れや痛みがあれば、我慢せずに相談したほうが良いでしょう。

ちなみに、埋没法、切開法ともに、上まぶたの手術後は、二重まぶたになることが多いです。下まぶたの手術でも、目が大きくなったように感じられることも。逆さまつげとともに、重めの一重まぶたでお悩みの方は、顔の印象を大きく変えるチャンスです。

さっそく相談に行ってみましょう。

とはいっても、眼科、形成外科、美容外科。どこに行けば良いか悩みますよね。眼科や形成外科では、保険が適用になって安く済む可能性がありますが、あくまでも逆さまつげの解消のみを目的としています。

しかし、術後の顔のイメージがそれほど変わるのであれば、二重の幅など、容姿についてもしっかり相談して手術にのぞみたいですよね。それが得意なのは美容外科です。どちらを利用するか、じっくり考えたいですね。

まつエクという手段も

逆さまつげだと、毎日のメイクも困難をきわめます。うまくお化粧が乗らなかったり、すぐににじんでしまったり。

まつげエクステンション(まつエク)とは、自分のまつげ1本1本に人工まつげを接着して、ぱっちりとした目元をつくり出す、現代のオシャレ術。これまで、逆さまつげの人がまつエクをしても、逆さまつげの改善にはならず、美容上もそれほど良い効果が出ないのが現実でした。

しかし近年、「自分のまつげを矯正するための」特別なエクステが登場したのです。アップワードラッシュ、カールアップラッシュなどとよばれる方法です。

まつげパーマとは異なる、薬液を使わないやり方で、まずは自前のまつげをしっかりとカールさせます。そこにエクステをつけると、より見栄えがよく、効果も長持ち。

逆さまつげの人にとっては、向きと長さを変えることで、まつげが全く目に刺さらなくなる可能性があるわけです。もちろん、1ヶ月に1度はサロンに通わなければなりませんが、試してみる価値はありそうですね。

自まつげ矯正の特別なエクステは、取り扱っていないお店もあるので、あらかじめ確認の上、お出かけください。

まとめ

逆さまつげと決別するためには、まずは相手を知ることから。

今日は、何が原因で、どんな解決方法があるのか、おわかりいただけたでしょうか。

最後にひとこと。

せっかく知識を身につけて、病院で相談してみても、「あなたが希望する方法では解決できません」と言われてしまうかもしれません。埋没法で手術したいのに、切開法でないと治らない場合もあるでしょう。電気分解術を希望しても、定期的に抜いた方が良いというアドバイスになるかもしれません。

逆さまつげの解決に、いろいろな選択肢があることをあなたは知っています。焦らずじっくり、納得いくまで相談して決めてくださいね。