コンタクトのコラム

コンタクトをつけたまま寝てしまった時の正しい対処法

くたくたに疲れて帰ってきたときや、少し飲み過ぎで帰ってきたときなど、つい、コンタクトレンズを外すのを忘れて寝てしまった、という経験は無いでしょうか?

実は、コンタクトレンズを外さずに眠ってしまうことは、大きなトラブルのきっかけとなる可能性があるのです。ここでは、レンズをつけたまま眠るリスクと、そして、つい眠ってしまったときの対処法についてご紹介します。

大切な目を守るために、リスクをよく知り、きちんとレンズを外してから眠るようにしましょう。

コンタクトをつけたまま寝てしまうこと、ありますよね…

コンタクトを着用している人の多くがつけたままつい寝落ちしてしまった、という経験があるのではないでしょうか?

ツイッター上でも一日十数件のツイートが見られます。

ついついやってしまいがちですが、これ実は危険なことなのを知っていますか?

コンタクトを付けたまま眠るリスク

眠るということはつまり、ずっと目を閉じた状態になります。そして、睡眠中に涙は分泌されません。

また、ずっと目を閉じているので目が酸素不足になるために、角膜に大きな負担がかかるのです。涙の不足による乾燥、そして酸素不足。これだけでも、目に悪いことがよく分かります。

特にソフトコンタクトレンズは、レンズ自体が水分を多く含む構造になっています。通常であれば涙の分泌により、レンズの水分量が保たれて装用感は快適です。しかし涙が分泌されなくなると、レンズが水分を求めて眼球上の涙を吸い取りはじめます。このことにより、目の乾燥がひどくなってしまうのです。

これは、短時間の昼寝でも起こりえます。眠ってしまいそうだなと感じた時には、あらかじめレンズを外すようにしましょう。

乾燥、酸素不足などに陥ると、どのようなことになるのでしょうか。具体的に、危険な例を挙げていきましょう。

角膜の細胞が減少する

角膜には「角膜内皮細胞」というものがあります。そしてこの細胞は、一度失ってしまうと二度と再生しないのです。角膜内皮細胞は、年と共に緩やかに減少してく細胞ですが、酸素不足や無理な使い方などを続けることで、この減少スピードが早まってしまいます。

角膜内皮細胞は、黒目の呼吸や代謝をしている部分です。そのため、減少すると黒目が濁り、むくみも出てきてしまいます。角膜内皮細胞の減少は、かなり進行してしまうまで自覚症状がありません。将来的に白内障などになった時に、手術が受けられなくなってしまいます。

眼球に傷がつきやすくなる

寝ているとき、眼球は左右に眼球が動く「急速眼球運動」をします。涙の分泌がなくなり、眼球が乾燥した状態で眼球が動くとどのようになるのでしょうか。まぶたの裏側と眼球とでレンズが摩擦し、無理にレンズがズレながら動くことになってしまうのです。

眼球が乾燥しているのに、無理に引っ張られるようにしてレンズがズレることで、目の表面に傷がつきやすくなります。そして傷は、細菌感染・感染症などのリスクを引き起こします。

眼瞼下垂など

眼瞼下垂は、まぶたが垂れ下がってきてしまう症状です。まぶたを正常な位置まで上げられないので、視野が狭くなったりとさまざまな不都合が生じます。これは、加齢とともになるケースが多いのですが「コンタクトレンズの長時間装用」により増えることが分かってきています。

特にハードレンズの長時間装用では、まばたきなどでまぶたに少しずつ負担がかかるため、眼瞼下垂のリスクが高まります。眠る前には必ずレンズを外して、まぶたへの負担を減らすようにしましょう。

対処法、適切な外し方

コンタクトレンズをしたまま眠ってしまった場合、眼球が乾燥してレンズが目に張り付いてしまうことが多いです。そんなとき、焦って無理やり指先でレンズをつまんで、はがそうとしてはいけません。眼球に大きな傷がつく原因になってしまいます。

まずは、鏡を見てレンズがどこにあるか確認しましょう。眼球に張りついてしまって外れない、という場合には、以下の方法を試してみてください。

洗面器を使う

水を張った洗面器を用意し、顔を入れてまばたきを繰り返します。ソフトレンズであれば、レンズに水分が補給されるので元に戻り、レンズが外れるようになります。ハードレンズは、目とレンズの間に水分が行きわたるので、同じように、レンズが外れます。

目薬をさす

コンタクトレンズ用の目薬を多めにさし、しばらく目を閉じて目とレンズに水分を補給します。洗面器のときと同じように、レンズと目に水分が補給されれば、元通りレンズが外れるようになります。

いずれにしても、外れないからといって無理やり指先でつまんだり、爪ではがしたりすることの無いようにしましょう。指先で直接眼球に触れてしまうことと、爪で傷をつけてしまうかもしれない、という大きなリスクがあります。

どうしても、何をしても外れない、すでに痛みがある、充血をしている、などの他、レンズが見つからない、といったときはすぐに眼科に行くようにしましょう。自分では取りづらい場所にずれてしまっている可能性もあり、また、もう傷がついてしまっていることがあります。

眼科には、何も問題がなくても定期的に検査に行くようにしましょう。普段の状態を知ってもらっていることで、少しの疾患や、目にどれだけ負担がかかっているかということを指導してもらえます。

目の裏側に回ってしまった場合の対処法

鏡で見ても見つからず「レンズが目の裏に回ってしまったのでは?」と心配することもあるでしょう。しかし、目の構造上、レンズが目の裏側に回ってしまうことはありません。まぶたの裏側の見つかりにくいところや、だいぶ奥の方に入り込んでしまうことはありますが、目に充分に水分を補給して大きくまばたきをしたり、目を動かすことで、隠れていたレンズがふと出てくることは多いです。

また、ソフトコンタクトレンズは薄く、やわらかいため、目の中で小さく折たたまってしまうこともあります。焦らずに、手鏡などを見ながらそっとまぶたを裏返したりして、レンズの所在を確かめましょう。

見つからない場合は、やはり眼科に行くのがベストです。外した後も目の検査をしてもらい、装用時間やケアのしかたなどについて、まめに相談をするようにしましょう。

まとめ

コンタクトレンズは、メガネと違って直接レンズを眼球に装用します。そのため、目にとっては負担が大きいものです。

使用時間・ケアの方法はもちろん、つけたまま寝ない、無理をしない、など使用の説明や眼科の指導を必ず守るようにしましょう。軽い居眠りのつもりでも、目にとっては大きな負担です。目の健康や将来のためにも、長時間の使用は避ける、例え少しの昼寝であっても眠る前にはレンズを外す、といった大事なことは、忘れないようにしましょう。