目の病気

目の膜にできる病気「ぶどう膜炎」に注意

ぶどう膜炎という病気をご存知ですか?普段あまり耳にすることのない単語ですが、実は誰にでも起こりうる、とても身近な病気でもあります。ときには失明に至ることもあるぶどう膜炎についてきちんと知識を持つことは重大な疾患から身を守ることにつながります。

そこで本記事では目の膜にできるぶどう膜炎の概要とその症状、原因から治療、対処法までぶどう膜炎に関するお役立ち情報をご紹介します。最後にはぶどう膜炎を治療中の患者さんのブログの紹介も。ぶどう膜炎についてもよく知らないあなたも、ぶどう膜炎の症状に苦しんでいるあなたも本記事を参考にぶどう膜炎を詳しく知り、あなたの目と体の健康を守りましょう。

ぶどう膜炎とは?

ぶどう膜炎とは一般的にぶどう膜に炎症が起こる病気のことを指します。ぶどう膜が眼の中にある虹彩や毛様体、脈絡膜の3つの部分をまとめた語彙であることから、目の中で炎症を起こす病気の総称を指すということもできます。このことからぶどう膜炎を「内膜炎」と呼ぶ人もいます。

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎の第一の特徴として、眼における炎症以外の症状を伴うことが多いという点があります。ぶどう膜は眼球の他の部分に比べて血管が集中しています。血管中の白血球などの働きに大きく関連する炎症は血管が多いほど起こりやすく、したがってぶどう膜は非常に炎症を起こしやすい場所であるとも言えるのです。つまり、全身の他の臓器で炎症が起こった場合、その影響を受けてぶどう膜炎が起こることが大いにあり得るということですね。

もう一つのぶどう膜炎の特徴としてあげられるのが、ぶどう膜が網膜と接しているために視力への影響が大きいという点です。網膜は動向から入った光を感知する役割を担い、視力に直結する部分であることを考えれば当然とも言えますね。

また、体の表面にできた傷などは治りが早いのに比べ、内部の疾患は治療に時間がかかるように、ぶどう膜炎は目の内部に起きた炎症なので、治療には数ヶ月から数年と治療にかかる時間が長くなります。病気によっては持病として付き合っていかなければならないものもあります。

ぶどう膜炎の症状

ぶどう膜炎の概要を押さえたところで、具体的なぶどう膜炎の症状について見ていきましょう。

ぶどう膜炎では炎症の部位や程度、合併症にもよりますが、視力の低下や飛蚊症、充血、鈍痛、羞明感などの症状が見られることが知られています。飛蚊症とは炎症で生じたガラス体内の濁りや浮遊物によって、目の前に小さな虫が飛んでいるように見える症状のことです。一度出てしまうと中々消えない厄介な症状でもあります。虹彩や毛様体の炎症が強いときは白目が充血します。鈍痛というのは炎症が起きると同時に感じる鈍い痛みのことです。続く羞明感は光を眩しく感じるという症状です。

このようにぶどう膜炎が引き起こす症状には非常に多様な症状があります。また症状が出る眼も、両目であることも片目だけであることもあり、また両目交互に症状が現れるなんていうこともあるのです。さらには症状の経過もだんだん悪くなるものもあれば、一時的に良くなり再び悪化するといった再発・寛解を繰り返すものまで様々です。症状そのものも症状の出る部位、症状の経過も予測しにくいのがぶどう膜炎の症状の特徴であると言えますね。

ぶどう膜炎の原因

次にぶどう膜炎の原因について見ていきましょう。

失明すら引き起こしかねない恐ろしいぶどう膜炎は何に起因する病気なのでしょうか?ぶどう膜炎は非常に多くの疾患を原因に持ちますが、日本においてはその多くがサルコイドーシス、原田病、ベーチェット病の三大ぶどう膜炎であるとされ、ぶどう膜炎の原因の約40%を占めてきました。いずれも難病として知られる病気ですが、多様な検査から診断ができれば、治療方針を立てることができます。

近年では、強膜炎や急性前部ぶどう膜炎の上位原因として認められるようになってきました。その他、膠原病や関節炎、腸疾患、皮膚疾患、脳神経疾患、耳鼻科疾患、糖尿病、血液疾患、悪性腫瘍などぶどう膜炎の原因となる病気は非常に幅広く存在します。しかし一方で、原因不明のぶどう膜炎もいまだ多く、全体の2-3割の割合を占めています。

ぶどう膜炎の治療、対処法

ぶどう膜炎の治療法は基本的に薬による内科治療によって行われます。薬の形は点眼から内服、注射、点滴まで様々です。

ぶどう膜炎治療の一番の目的は炎症を抑え、視力障害につながるような合併症を防ぐことにあります。したがって、繰り返す発作に対し、できるだけ早く医療機関を受診することが重要です。

特に視力低下など以上を感じたら、すぐさま診療に向かってください。個人差がありますが、発病から5年間が発作の一番ひどい時期で、10年ぐらい経つとだいぶ落ち着いてきます。発病後10年間に視力の異常を防げるかどうかが非常に重要になってきます。ただし、症状が落ち着いてきたと思っても体の中では炎症を起こしやすくなっていたり、免疫システムに異常が起きていたりする場合もあります。

基本的にぶどう膜炎は完治の判断が難しい病気です。もう治ったと自分で判断するようなことはせず、定期的な通院を必ず続けるようにしましょう。またぶどう膜炎には白内障や緑内障、網膜剥離といった合併症が高確率で起こります。合併症によって視機能が低下することも考えられるので、早めの診断と適切な治療が必要です。合併症対策も怠らずに行うよう気をつけましょう。

ぶどう膜炎の治療ブログ

ぶどう膜炎の治療には非常に長い時間と労力がかかることがわかりました。では、実際にぶどう膜炎を罹患している患者さんはどのようにぶどう膜炎と向き合っているのでしょうか。長く付き合わなければならないだけに、闘病記録としてブログを開設される方もいます。そこで、ここではぶどう膜炎の治療ブログをご紹介します。そのリアルな声はぶどう膜炎の実情を理解する手がかりになります。

原田病(ぶどう膜炎)の闘病日記

原田病(ぶどう膜炎)の闘病日記

YUKKOさんのブログ「原田病(ぶどう膜炎)の闘病日記」には、突然ぶどう膜炎を発症した日から、ぶどう膜炎以前の日々、入院中のエピソード、退院後の生活、原田病の確定診断に至るまでの思いがリアルに吐露されています。

うぴぽこ

ぶどう膜炎のある うぴこのぽこてぃな日々の雑記

うぴぽこさんが綴るブログ「うぴぽこ ぶどう膜炎のあるうぴこのぽこてぃな日々の雑記」には、長引く原因疾患なしの難治性ぶどう膜炎を罹患しているうぴこさんの日常がテーマになっています。内服した薬や副作用の症状など詳しく記載されています。

Strawflower ぶどう膜炎(後部)+動脈炎+卵巣嚢胞 闘病記

Strawflower ぶどう膜炎(後部)+動脈炎+卵巣嚢胞 闘病記

Strawflower ぶどう膜炎(後部)+動脈炎+卵巣嚢胞 闘病記」はrindoさんによって開設されたブログです。rindoさんがぶどう膜炎になってからの出来事や思いが率直に綴られています。

まとめ

ここまでぶどう膜炎の概要や症状、原因、治療法や対処法に至るまでぶどう膜炎について幅広くお伝えしたのち、実際にぶどう膜炎と向き合ってきた患者さんのブログをご紹介してきました。

ぶどう膜炎は原因となる病気が数多く、誰にでも起こる可能性のある病気です。と同時に、ぶどう膜炎は症状も重く、失明の危険にさらされながら長らく根気強く向き合っていかなければならない病気でもあります。本記事をきっかけにぶどう膜炎についてよく知り、あなたや身の周りの人の健康を守るためにも早期の治療を心がけ、異常を感じた場合はすぐに医療機関を訪ねましょう。

本記事がみなさんのぶどう膜炎に関する理解が深まる契機となれば幸いです。