目のコラム

家で目がかゆくなったら注意!アレルギー性結膜炎について

「毎年春になると目に異物感を覚える」「目が真っ赤に充血する」「こすってもこすっても目のかゆみが全くなくならない」といった症状にお悩みの方はいらっしゃいませんか?その症状は、もしかすると「結膜炎」の一種である「アレルギー性結膜炎」かもしれません。実は、日本人の約20~25%がアレルギー性結膜炎の患者であるという報告もあるほど、アレルギー性結膜炎は珍しくない病気なのです。

しかし、特殊な病気ではないとはいっても、アレルギー性結膜炎がどのような病気なのかわからないという人も多いと思います。そこで今回は、アレルギー性結膜炎の概要や症状とともに、アレルギー性結膜炎の原因や対策について詳しく解説していきます。かゆみや充血、異物感など、辛い症状が出るアレルギー性結膜炎。適切に対策を行って、清々しい毎日を送りましょう!

アレルギー性結膜炎とは

アレルギー性結膜炎は、その名の通り、アレルギー反応によって結膜に炎症が起こる病気のことです。結膜とは、まぶたの裏側から角膜のふちまで続いている膜のこと。目を覆っている丈夫な線維の層である強膜も、この結膜に覆われています。結膜は、感染症を引き起こすような微生物や、小さなゴミなどの異物が目に入ってくるのを防ぐという働きとともに、涙の層を保つという働きをしています。結膜は、異物や乾燥から目を守る重要な役割を果たしているのですね。

結膜炎は、何らかの原因で結膜に炎症が起こる病気です。結膜炎が起こる原因はさまざまですが、大きく分けて「感染する結膜炎」と「感染しない結膜炎」の2つに分類することができます。まず、「感染する結膜炎」について確認していきましょう。

感染する結膜炎

ウイルス性結膜炎

ウイルス性結膜炎は、ウイルスの感染によって起こる結膜炎です。結膜炎を引き起こすウイルスの種類も複数あり、結膜炎の名称も異なります。たとえば、昔から「はやり目」と呼ばれている「流行性角結膜炎」はアデノウイルスというウイルスによって引き起こされますし、「咽頭結膜熱」、いわゆる「プール熱」は流行性角結膜炎の原因ウイルスとは異なるタイプのアデノウイルスによって引き起こされます。流行性角結膜炎はかゆみがほとんどなく、目の充血や目やにといった症状が出るものの、1週間程度でおさまります。一方、咽頭結膜熱は、高熱やのどの腫れを伴うことが多い結膜炎です。悪化すると肺炎につながることもあるので要注意です。

アデノウイルス以外では、エンテロウイルスやコクサッキーウイルスの感染によって起こる「急性出血性結膜炎」や、ヘルペスウイルスが原因となる「ヘルペス性結膜炎」などがあります。ウイルスの種類によって、感染力の強さには差がありますが、どのウイルス性結膜炎でも感染しないように注意するに越したことはありません。症状が出ている人の目をこすったハンカチやタオルを共用しない、手をしっかり洗うなどといった対策をとりましょう。

細菌性結膜炎

細菌性結膜炎は、細菌の感染によって引き起こされる結膜炎です。細菌性結膜炎を引き起こす原因菌には、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌などがあります。ちなみにインフルエンザ菌は、流行性感冒ともよばれるインフルエンザの原因菌ではありません。インフルエンザの原因はインフルエンザウイルスですので、全く別のものなのですね。

細菌性結膜炎にかからないようにするには、ウイルス性結膜炎と同様に、感染しないためには手を清潔にする、感染者の目をこすったハンカチやタオルの共用を避けるといった対策をとることが大切です。周囲に細菌性結膜炎にかかっている人がいるときには、特に注意したいですね。

感染しない結膜炎

感染しない結膜炎とは、感染症を引き起こす細菌やウイルス、微生物以外が原因となって引き起こされる結膜炎です。アレルギー性結膜炎の原因はさまざまですが、花粉やハウスダストなど、アレルギーを引き起こす原因物質は、ほかの人に移るわけではありません。感染しないための対策をとる必要はありませんが、花粉が飛散する季節やほこりっぽい場所など、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)が多く存在する環境では注意が必要となるでしょう。

また、学童期の男子に多い「春季カタル」という病気は、非常に重症化したアレルギー性結膜炎の一種です。症状がひどいときには、目が開けられないほど痛みを感じたり、目が腫れたりすることも。視力に影響が出る場合もあるので、「アレルギーだから」と諦めず、眼科で治療を続けることが大切です。

人から感染したり、人に感染させてしまったりする心配はないものの、アレルギーを引き起こす物質によって引き起こされてしまうアレルギー性結膜炎。アレルギー性結膜炎は、一体どのようなメカニズムで起こるのでしょうか。

アレルギー反応は、身体に異物が入ったときに、身体の外に異物を排除しようとする働きである免疫機能が過剰に働くことで起こります。目や鼻などの粘膜から、花粉やハウスダストなどのアレルギーを引き起こす原因物質が体内に入り、身体に害をなす物質(抗原)だと認識されると、IgE抗体と呼ばれる物質が作られることがあります。IgE抗体はアレルギー症状を引き起こす「ヒスタミン」という物質を内部に持っているマスト細胞に結合し、ヒスタミンを細胞外に放出させるよう作用します。これが、アレルギー反応が起こっているときに身体の中で起こっている出来事なのですね。

花粉症の場合はアレルギー性鼻炎など、ほかの症状も現れることが多いのですが、特に目はアレルギーの症状が出やすい部位といえるでしょう。その理由の1つには、目は直接外界に接しているので、花粉やハウスダストといった異物が入りやすいということが挙げられます。また、アレルギーの原因となる物質が涙に溶けて体内に入りやすくなるということも、目にアレルギー症状が出やすくなる理由として考えられています。そして、結膜にアレルギー反応を引き起こす免疫細胞が多数存在することも、目にアレルギー症状が出やすい原因の1つです。さらに、目には細かい血管がたくさんあるので、身体の方からもアレルギー反応を起こす免疫細胞が入り込んできてしまいます。

そして、目でアレルギーの症状が見られても、必ずしもアレルギーの原因物質が目から入ってくるとは限りません。鼻や口、皮膚からもアレルギーの原因物質が入ってくることもあり、全身でアレルギー反応が起こった結果、目にも症状が出るというケースも多くあります。

アレルギー性結膜炎のメカニズムや、目にアレルギーの症状が出やすい理由についてご説明してきましたが、今度はアレルギー性結膜炎のタイプについてチェックしていきましょう。アレルギー性結膜炎は大きく分けて2種類のタイプがあります。1つは、春や秋など特定の季節に限って、アレルギー性結膜炎の症状が出る「季節性アレルギー性結膜炎」。もう1つは季節に関係なく、1年を通してアレルギー性結膜炎の症状が出る「通年性アレルギー性結膜炎」です。

季節性アレルギー性結膜炎は、おもに植物の花粉によって引き起こされる病気で、アレルギー性結膜炎の患者の約85%を占めているといわれています。また、通年性アレルギー性結膜炎は、おもにハウスダストやダニによって発症します。季節性アレルギー性結膜炎も通年性アレルギー性結膜炎も、結膜炎の症状自体には大きな差はありませんが、原因となる物質が異なる場合には、治療法や対処法も異なってきます。まずは季節性アレルギー性結膜炎と通年性アレルギー性結膜炎の共通点である、アレルギー性結膜炎の症状について確認していきましょう。

アレルギー性結膜炎の症状

アレルギー性結膜炎には、季節性アレルギー性結膜炎と通年性アレルギー性結膜炎の2つのタイプがありますが、いずれも症状自体はアレルギー反応によって起こるものですので、それほど大きな違いはありません。それでは、アレルギー性結膜炎の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。おもな症状をチェックしていきましょう。

症状1「目がかゆい」

目のかゆみは、アレルギー性結膜炎の代表的な症状の1つです。アレルギー反応を引きおこす物質が抗原として認識されると、IgE抗体が作られる場合があります。大量に作られたIgE抗体が、身体の中にあるマスト細胞という細胞表面に結合すると、マスト細胞内にあるヒスタミンという物質が細胞外へと放出されます。このヒスタミンこそ、アレルギー反応を引き起こすトリガーとなる物質です。アレルギー性結膜炎の症状の1つである目のかゆみは、このヒスタミンが目の神経を刺激することで起こる症状なのです。

アレルギー性結膜炎を発症すると、必ずしも目がかゆくなるというわけではありませんが、目のかゆみは多くの患者さんが自覚している症状です。かゆみの程度にも個人差がありますが、「こすってもこすっても目のかゆみが取れない」という人も多いようです。通常はコンタクトレンズを使用している人でも、かゆみの症状がひどい場合には、コンタクトレンズを装着できないほど、かゆみや痛みを感じます。

症状2「目がゴロゴロする」

目のかゆみの次に多いとされているアレルギー性結膜炎のおもな症状として、「目がゴロゴロする」「目に異物感がある」ということが挙げられます。アレルギー性結膜炎の場合、アレルギー反応によって、まぶたの裏部分の結膜に粒状の隆起ができることがあります。この粒状の隆起が、まばたきするたびに眼球とこすれ合ってしまうことで、目がゴロゴロするといった異物感を覚えるようになるのです。

目の異物感を放置していると、結膜にできた粒状の隆起が眼球を傷つけ続けてしまいます。特に黒目の部分が傷ついてしまうと、視力低下につながる恐れもあります。アレルギーの症状とともに、目の異物感を覚えた場合は、早めに眼科に行って治療を開始しましょう。

症状3「涙が止まらない」

「涙が止まらない」という症状も、アレルギー性結膜炎ではよく見られる症状です。「涙が止まらない」という症状の原因はいくつかありますが、アレルギー性結膜炎の場合は、アレルギー反応によって結膜に炎症が起こっており、この炎症が刺激となって涙が過剰に分泌されていると考えられます。このように、目の表面に何らかの刺激があった場合、この刺激から目を守ろうとして涙が過剰に出るという現象を、「分泌性流涙」といいます。

症状4「目が充血する」

アレルギー性結膜炎において、目のかゆみを生じさせる原因物質である「ヒスタミン」は、目の充血も引き起こします。ヒスタミンが目の毛細血管を刺激し、炎症を起こさせることで、目の充血が起こるのです。

しかし、目の充血が起こる原因は、アレルギー性結膜炎だけではありません。長時間のデスクワークや寝不足などが原因で起こる疲れ目や、コンタクトレンズなどといった外部からの物理的な刺激、ほかの病気によっても、目の充血は起こり得ます。併発している他の症状から判断することも可能ですが、眼科で診察を受けるのが最も確実といえるでしょう。

症状5「特徴的な目ヤニが大量に出る」

目ヤニは、朝起きたときなど、日常的によく見られるものですね。しかし、日常的に見られる目ヤニと目の病気によって作られた目ヤニは全く違うものなのです。日常的に見られる目ヤニの大部分は、目に入ったゴミなどをくるんでいる「眼脂(がんし)」と呼ばれるものです。眼脂は皮膚でいう「垢」のようなものですので、毎日少量出る程度であれば特に問題はありません。

一方、目の病気によって作られる目ヤニは、身体の免疫機能が働いた結果生じるものです。この場合の目ヤニには、細菌やウイルスなどの異物や、異物と戦った後の白血球の死骸が含まれます。細菌やウイルスによって引き起こされる結膜炎でも、目ヤニが大量に出る場合がありますが、目ヤニの色や形状である程度見分けることができます。

  • 細菌性結膜炎の場合…黄緑色・ドロっとした膿状の目ヤニ
  • ウイルス性結膜炎の場合…白色・ネバネバと糸を引いたような目ヤニ
  • アレルギー性結膜炎の場合…サラサラした水状の目ヤニ

症状6「白目がゼリー状に膨れる」

アレルギー性結膜炎による目のかゆみや目の異物感によって、目をこすってしまう人も多くいます。目をこすった瞬間は、目のかゆみや異物感が軽くなったように感じますが、かえってかゆみや異物感を増す結果になりかねません。また、目をこすることによって目に物理的な刺激を与えてしまうことになります。その結果、白目がゼリー状に膨れてしまうこともあるので要注意です。

白目がゼリー状に膨れてしまうのは、目を物理的に刺激したことによって、結膜の下に血液の血しょう成分(組織液)が溜まってしまったから。この状態を医学的には「結膜浮腫(けつまくふしゅ)」といいます。結膜浮腫は、特に何もしなくても時間が経てば元に戻ることが多いのですが、なかなか元に戻らない場合には眼科を受診したほうがよいでしょう。

アレルギー性結膜炎の原因

アレルギー性結膜炎には、特定の季節限定でアレルギー性結膜炎の症状が出る「季節性アレルギー性結膜炎」と、季節に関係なくアレルギー性結膜炎の症状が出る「通年性アレルギー性結膜炎」の2つのタイプがあります。このように、季節性アレルギー性結膜炎と通年性アレルギー性結膜炎アレルギー性結膜炎の症状が出る時期が異なるのは、アレルギー症状を引き起こす原因となる物質、アレルゲンが異なるからです。それでは、アレルギー性結膜炎の原因となるアレルゲンにはどのようなものがあるのでしょうか。

原因1「【季節性】植物の花粉」

季節性アレルギー性結膜炎のおもな原因物質として、スギやブタクサなどといった植物の花粉が挙げられます。特に、2月から4月ごろにかけて多く見られるスギ花粉による花粉アレルギー(花粉症)の症状として、アレルギー性結膜炎の症状が出る場合が多いようです。花粉によるアレルギー性結膜炎は、アレルギー性結膜炎の患者さんの約85%を占めているともいわれていますので、アレルギー性結膜炎の症状が特定の季節にだけ見られ、くしゃみや鼻水などといった花粉症の代表的な症状が併発している場合は、季節性アレルギー性結膜炎の可能性が高いと考えられます。

花粉症というとスギ花粉によるものが有名ですが、実は花粉症の原因となる花粉を作る植物はスギだけではありません。スギの花粉は春先に飛散しますが、夏や秋にもアレルギー症状を引き起こす花粉が飛散している場合もあります。「春に症状が出るわけではないから、花粉症ではないはず…」と思いこまず、ほかの植物の花粉による可能性も考えてみるとよいですね。アレルギー症状を引き起こす恐れのある花粉を作る植物と、花粉の飛散目安時期をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

樹木

  • スギ…2月初旬~4月中旬ごろ
  • ヒノキ…3月中旬~4月下旬ごろ
  • ハンノキ…3月初旬~4月下旬ごろ
  • シラカンバ…3月中旬~6月下旬ごろ
  • ブナ…3月中旬~6月上旬ごろ
  • マツ…4月下旬~6月下旬ごろ
  • イチョウ…4月中旬~4月下旬ごろ

草花

  • カモガヤ…5月初旬~7月下旬ごろ
  • オオアワガエリ…5月初旬~8月下旬ごろ
  • ブタクサ…8月中旬~9月下旬ごろ
  • ヨモギ…9月初旬~10月中旬ごろ
  • カナムグラ…9月初旬~10月下旬ごろ

原因2「【通年性】ハウスダスト」

季節にかかわらず、アレルギー性結膜炎の症状が出る通年性アレルギー性結膜炎。季節に関係なくアレルギー性結膜炎の症状が出ている人で、特に家や建物の中にいるときに症状がひどくなるという人は、ハウスダストが原因かもしれません。

ハウスダストとは、家や建物の中に少なからず存在するホコリに含まれる、ダニやカビ、ダニの死骸や糞、動物のフケや毛などの総称です。ハウスダストのなかでも、特に問題となるのが、ヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニの2種類のダニ。これらのダニが出した糞や死骸もアレルギー症状を引き起こす原因となるので注意が必要です。また、バスルームやキッチンなど、温度や湿度が高い場所に生えやすいカビもアレルギー性結膜炎の原因となります。カビは個体を増やすために胞子を飛ばしているのですが、この胞子がアレルギー性結膜炎の原因となるのです。また、人間の身体に寄生してアレルギー反応を引き起こす種類のカビもあります。

動物のフケや毛も、アレルギー症状を引き起こす原因になり得ます。人間のものも含め、フケや毛はダニの栄養源にもなってしまうので、ハウスダストによるアレルギー性結膜炎の症状を悪化させる恐れもあります。

原因3「【通年性】コンタクトレンズの汚れ」

意外に思われるかもしれませんが、コンタクトレンズの汚れもアレルギー性結膜炎の原因になってしまうことがあります。特に気をつけたいのは、タンパク質の汚れです。タンパク質の汚れは、そのほとんどが身体の中に存在するタンパク質に由来するものです。もともと身体の中に存在するタンパク質なので、本来は目に悪い影響を与えるものではありません。

しかし、コンタクトレンズを使用している間に、空気に触れて酸化してしまったり、乾燥によって固まってしまったり、紫外線や体温によってタンパク質の構造や性質が変化したりする場合があります。このように、本来は目に悪い影響を与えないはずのタンパク質の性質が変わってしまうと、コンタクトレンズの汚れの原因となる場合があります。また、本来のタンパク質とは異なる性質に変化することで、身体がそのタンパク質を異物であると判断して炎症を引き起こすことがあります。これがアレルギー性結膜炎につながるのですね。

季節性アレルギー性結膜炎の対処法

季節性アレルギー性結膜炎の多くは、さまざまな植物の花粉が原因となっています。つまり、花粉症対策をすることで季節性アレルギー性結膜炎の対策ができるというわけですね。花粉による季節性アレルギー性結膜炎の対策のポイントは、可能な限りアレルゲンとなる花粉に接触しないこと。このポイントをふまえつつ、自分でできる季節性アレルギー性結膜炎への対処法をチェックしていきましょう。

対処法1「メガネやマスク、帽子を着用する」

花粉が飛散している時期には、どれだけ対策しても、外出すれば必ず身体のまわりに花粉がくっついてしまいます。目や鼻、口は粘膜が直接外界に触れているため、これらの器官をいつも通り露出していると、花粉も入りやすくなってしまいます。ゴーグルタイプのメガネや、顔にぴったりとフィットするマスクを装着し、花粉から身を守りましょう。また、髪の毛についた花粉は、払っただけでは取り去るのが難しいため、帽子をかぶってから外出しましょう。

対処法2「帰宅時や洗濯物を取りこむときには花粉を払い落とす」

外から帰ってきたときや、洗濯物を取りこむときにも、ひと手間かけてアレルギー性結膜炎の対策を行いましょう。花粉を屋外から室内に持ち込まないためにも、帰宅時には身体全体を軽く払って花粉を落としてから家の中に入ったり、洗濯物を取りこむときには衣服を軽く振って花粉を落としてから家の中に持って入ったりしましょう。

布地によっても花粉の落としやすさが異なります。春や秋といった季節には、コートを着用することもあるかと思いますが、ウール生地など凸凹が多い布地のものよりも、ツルツルとした手触りのものの方が花粉を払いやすいので、今後購入する予定があるという方は、ぜひ参考にしてくださいね。

対処法3「外から帰ったら手や顔を洗う」

目や鼻、口はメガネやマスクで保護することができますが、手や顔の皮膚は完全に保護することは難しいでしょう。手や顔の皮膚についた花粉を落とすには、水で洗い流すのが一番です。外から帰ったら手や顔を洗って、しっかりと花粉を落としましょう。

対処法4「コンタクトレンズの使用を一時的に控える」

花粉が目に入った場合、通常であれば涙によって目が洗浄され、花粉が目の外に押し流されます。しかし、コンタクトレンズを装着していると、涙による洗浄がうまくいかず、花粉が目にたまってしまって、アレルギー性結膜炎の症状が悪化してしまう恐れがあります。

季節性アレルギー性結膜炎の症状が出ている間は、症状を悪化させないためにも、コンタクトレンズの使用を一時的に中断し、必要に応じてメガネを使用するようにしましょう。

通年性アレルギー性結膜炎の対処法

通年性アレルギー性結膜炎のおもな原因はハウスダストです。基本的には「ハウスダストを減らすこと」「ハウスダストを増やさないようにすること」がカギとなります。また、コンタクトレンズの汚れが原因の場合には、コンタクトレンズを清潔に使用することが大切。それでは、原因別に通年性アレルギー性結膜炎の対処法を確認していきましょう。

ハウスダストが原因の通年性アレルギー性結膜炎の対処法

ハウスダストが原因の通年性アレルギー性結膜炎の場合、「家の中のハウスダストを減らすこと」と、「ハウスダストを増やさないようにすること」の2つが大切です。それでは、具体的にどのような対策が考えられるのか、見ていきましょう。

対処法1「こまめに掃除する」

ハウスダストを減らし、ハウスダストがほとんどない状態をキープするには、毎日こまめに掃除することが非常に重要です。特に、布や紙などハウスダストが集まりやすい素材が多く使われている場所や、換気しにくく湿気がたまりやすい場所は特に丁寧に掃除をする必要があります。

そして、掃除をする時間帯や掃除をする順番もハウスダスト対策には重要なポイント。ハウスダストは非常に軽いので、人間が活動する昼間には空気中に巻き上げられた状態になっています。これではいくら床を掃除しても、ハウスダストを取り除くことはできません。しかし、空気中に巻き上げ上げられたハウスダストは、人間が寝ている間にゆっくりと床や棚の上に落ちてきます。この時間を狙って掃除をすると、効率よくハウスダストを除去することができるのですね。ハウスダストを可能な限り除去したいという方には、朝一番で掃除することをおすすめします。

また、掃除は天井から床というように、上から順番に行いましょう。このような順番で掃除を行うと、上から順番に落ちてきたハウスダストを、最後に掃除する床ですべて取ることができます。

対処法2「ホコリがたまりにくい部屋作りをする」

ハウスダストを除去することも大切ですが、そもそもハウスダストがたまりにくい部屋を作ることも重要です。フローリングの上に畳やカーペットを敷いている場合には、畳やカーペットをやめてフローリングにする、ダニやホコリがたまりやすいぬいぐるみの数を最小限にするなど、可能な範囲で取り組みましょう。

対処法3「空気が滞留しやすいところは、特に通気や除湿を心がける」

キッチンやバスルーム、トイレなどは、空気が滞留しやすく湿気もたまりがちな場所です。このような場所は、カビの絶好の繁殖ポイント。カビの繁殖を防ぐためにも、空気をしっかりと入れ替えて、湿気がたまらないように気を付けましょう。

コンタクトレンズの汚れが原因の通年性アレルギー性結膜炎の対処法

コンタクトレンズの汚れが原因の通年性アレルギー性結膜炎の場合、コンタクトレンズのケアを正しく行い、コンタクトレンズの汚れを毎日しっかり落とすことが大切です。特に1日使い捨てタイプ以外のものを使用している人は注意したいですね。

まとめ

花粉やハウスダスト、コンタクトレンズの汚れなどが原因で引き起こされる「アレルギー性結膜炎」。特定の季節に症状が出る「季節性アレルギー性結膜炎」も、季節にかかわらず症状が出る「通年性アレルギー性結膜炎」も、症状はほぼ同じで、目のかゆみや目の充血、目の異物感などといった症状が出ます。しかし、季節性アレルギー性結膜炎のおもな原因は植物の花粉、通年性アレルギー性結膜炎のおもな原因はハウスダストやコンタクトレンズの汚れといったように、原因はそれぞれ異なります。症状が出ている時期や、室内と屋外のどちらで症状がひどくなっているのかといったことから、どちらのアレルギー性結膜炎なのかを推測し、自分でできる対処法に取り組んでみましょう。

また、睡眠時間や食生活、アルコールの摂取状況や喫煙状況など、生活習慣を見直して免疫力を正常化することも大切です。生活習慣を改善することで、アレルギー性結膜炎だけでなく、ほかの病気を予防することにもつながりますので、ぜひ一度見直してみましょう。

花粉やハウスダストの対策をしたり、生活習慣を見直したりしてみても、アレルギー性結膜炎の症状が改善されない場合は、迷わず眼科医で診てもらいましょう。点眼薬や内服薬によって症状を抑えるなど、より効果的な治療を受けることができます。ほかの病気による結膜炎の可能性もありますので、早めに眼科医に相談し、指示にしたがって適切な治療を受けるようにしましょう。