目と美容

しわを消せるボトックス注射!意外と知らないメリット・デメリットを紹介

「ボトックス注射」といえば、しわ取りや痩身効果が期待できるプチ整形として注目されており、テレビや雑誌で特集が組まれることも多いので、見聞きしたことのある人も多いと思います。

これほどまでボトックス注射が注目されるようになったのは

  • 注射という手軽で安全な方法で治療が行えること
  • 手術と比べて治療の値段が安価であること

などが理由なのですが、実は治療にあたり若干のリスクがあることをご存知でしょうか?

ここでは、ボトックス注射のしわ取り効果に興味のある方が、安心して治療を受けることができるように、ボトックス注射の概要・大手美容クリニックにおける値段の比較・ボトックス注射のメリットとデメリットをわかりやすく解説します。

ぜひ参考にしてみてください。

ボトックス注射とは?

ボトックス注射とは、もともとはアラガン社が販売している商品の名称です。ボトックス注射に含まれるボツリヌストキシンによる治療が世間に浸透するのにともない、いつの間にかボツリヌストキシン注射のことを一般的に「ボトックス注射」と呼ぶようになったといわれています。

ボトックス注射に含まれるボツリヌストキシンは、食中毒の原因菌でもあるボツリヌス菌が出す毒素です。この毒素は、自然界に存在する毒の中でかなり強力なものです。

とはいえ、注射に含まれるのはごくわずかな量(致死量の1/100以下)なので、通常の利用方法で命に関わる副作用が起きることは、まずありません。

では、このボツリヌストキシンがどうして美容目的で使われるようになったのでしょうか?

実は、ボツリヌストキシンには体内のアセチルコリンとよばれる物質(筋肉の収縮や興奮、発汗に関与する物質)の働きをおさえる作用があります。

そのため、まぶたや顔のけいれんをおさえる治療薬として、あるいは多汗症の治療薬として、以前から医療現場で使われていたのです。

そして、ボツリヌストキシンが持つ「筋肉の緊張をほぐす効果」を利用して

  • 表情筋によって生じるしわをできにくくする
  • 顔のエラの部分の筋肉に注射して小顔効果をねらう
  • ふくらはぎの筋肉に注射して足痩せ効果を期待する

などといった美容目的の治療が徐々に行われるようになったのです。

2016年頃から大きく注目されるように

ボツリヌストキシンが医療分野で使われるようになったのは、1970年代頃からです。そして1980年代から美容目的で使われるようになり、日本でも2009年に美容目的で使用できる商品が承認されました。

しかし、ボトックス注射が日本で大きく注目されるようになったのは、2016年頃からなのです。

インターネット上での「ボトックス」の検索件数を調べると、2015年後半から徐々に増え始め、2016年に入るとその数が急増して2016年5月に最大値を記録していることが見て取れます。

これは、アラガン社のボトックス注射が「65歳未満の成人における目尻の表情ジワ」に対して適応追加承認を受けた時期と重なります。その後も検索件数が一定数以上記録されていることから、今なお多くの人が「ボトックス」に注目していることがうかがえます。

このように非常に大きな注目を集めているボトックス注射ですが、治療を行っている施設は一部の美容クリニックに限られています。

またメリットが大きくクローズアップされている反面、デメリットの説明が不十分であることが多いため、利用者と医療機関の間にトラブルが生じることもあるようです。

ボトックス注射の値段

ではここで、額または目尻の表情じわにボトックス注射を行った場合の値段を比較してみましょう。値段の比較がしやすいように、各クリニックともアラガン社のボトックス注射を用いた場合の値段を表示しています。

品川美容外科 初回:9,070円(税抜) 2回目以降:15,840円(税抜き)
※会員価格
湘南美容クリニック 8,800円(税込)
聖心美容クリニック 41,040円(税込) 追加注入付プラン:62,640円(税込)

美容クリニックごとに値段が異なるのは、ボトックス注射による治療が美容目的であり、各クリニックが自由に値段を決めることができる自由診療だからです。今回は、アラガン社のボトックス注射について比較しましたが、他社の製品を使っている場合には値段が変わってくる可能性があります。

また、薬剤の使用量・使用部位・使用回数によって値段が変わることもあります。

ボトックス注射のメリット

次に、ボトックス注射のメリットをいくつかご紹介します。

メリット1「治療にかかる時間が短い」

ボトックス注射は手術ではないので、治療にかかる時間が非常に短いです。注射に要する時間は通常10分前後といわれています。もちろん、治療を行う前のカウンセリングや治療後のケアなどは必要ですが、入院の必要がないことから、忙しい方でも手軽に治療を受けることができます。

メリット2「強い痛みがない」

治療は、細い針で特定の筋肉に注射をするだけです。若干の痛みや不快感を覚えることはありますが、通常は強い痛みが生じることはなく、麻酔は不要です。

なお、痛みに対する不安が大きい場合は、希望により麻酔を行ってくれるクリニックが多いようです。麻酔には別途費用が必要です。

メリット3「治療後のダウンタイムがほとんどない」

ダウンタイムとは、治療後に回復して元の生活を取り戻すまでの期間のことです。

ボトックス注射は皮膚を切開したりする必要がないのでダウンタイムがほとんどなく、すぐに通常の生活を行うことができます。

メイクや洗顔、シャワーや入浴、運動も注射をした当日から行うことができます。

メリット4「手術よりも費用をおさえられることが多い」

ボトックス注射によるしわ取りは、治療箇所や内容にもよりますが、手術よりも費用がおさえられることが多いといわれています。

確かにクリニックによって注射の値段は大きく異なりますが、他のしわ取り術よりも比較的低価格で、手軽に治療を受けられることが多いです。

メリット5「細かい治療が可能」

ボトックス注射は、注入するボトックスの量や注射の位置・深さを変えることで細かい治療が可能です。

このように気になる部分をピンポイントで治療できるのは、しわを気にする人にとってとてもうれしいことです。

メリット6「まわりの人に気づかれずに治療を行うことができる」

ボトックス注射の効果はすぐにあらわれるわけではなく、数日かけてあらわれます。ゆっくり変化していくので、まわりの人に気づかれることなく治療を行うことができます。

日本人は美容目的での治療を行ったことを隠したいと思う方が多いので、まわりの人に気づかれにくいボトックス注射は日本人に向いている治療方法といえます。

メリット7「時間がたてば元に戻る」

ボトックス注射の効果が続くのは数カ月程度なので、治療の効果が気に入らなくても放置しておけば徐々に元の状態に戻ります。

これは手術との大きなちがいといえます。

メリット8「治療を継続すると、効果の持続期間が長くなることが多い」

ボトックス注射による効果の持続を希望する場合には、数カ月ごとに注射を打つ必要があります。治療を継続すると、前回よりも効果の持続期間が長くなることがあります。

ボトックス注射のデメリット

非常にメリットの多いボトックス注射ですが、やはりデメリットもあります。トラブル回避のためには、デメリットについてもしっかり理解しておく必要があります。

デメリット1「即効性がない」

ボトックス注射のしわ取り効果を実感できるのは、注射後2~3日たってからです。大切なイベントに合わせて治療を希望する場合には、余裕を持って治療を行う必要があります。

治療前のカウンセリング時に、効果を最大限発揮させたい時期を医師にはっきり伝え、治療時期を決定しましょう。

デメリット2「効果持続期間が限られている」

ボトックス注射の効果が続くのは、3~6カ月程度です。繰り返し治療を受けることにより効果持続期間が長くなることはありますが、やはり再治療が必要となることが多いです。

そのため、初回の治療にかかる値段のみでなく、その後の治療にかかる値段についてもしっかり考えることが必要となります。

なお、会員価格が設定されているクリニックや、追加注入付きプランを設定しているクリニックもあるので、これらをうまく利用すると良いでしょう。

デメリット3「注射部位がはれたり内出血をおこしたりすることがある」

ボトックス注射を行った部位がはれたり、内出血をおこしたりすることがあります。特に注射部位をもんだり強くこすったりすると、内出血をおこす可能性が高くなります。

アイシングなどで症状が和らぐこともあるようですが、アフターケアについては医師からの指示を守るようにしましょう。

デメリット4「すべてのしわに効果があるわけではない」

ボトックス注射で改善することのできるしわは、筋肉を動かすことによってできるしわ(表情じわ)です。代表的なものは、おでこや眉間、目尻のしわです。

一方、無表情でもあらわれるしわ(固定じわ)には、有効でないといわれています。ほうれい線などの深いしわには、ボトックス注射よりもヒアルロン酸注入のほうが適しているようです。

しわ取りの効果を期待して治療を受ける場合には、カウンセリングをしっかり受け、ボトックス注射で改善効果が期待できるしわかどうかを医師に確認しましょう。

デメリット5「医師の技量によって効果に差が出る」

どのような治療でもいえることですが、医師の技量によって効果に差が出ます。

ボトックス注射は、薬剤の量・注射の部位・深さによって効果が大きく変わります。そのため、実績のあるスキルの高い医師のもとで治療を受けることが大切です。

大手のクリニックであれば治療実績なども掲載されているので、参考にすると良いでしょう。

小さなクリニックで治療を希望する場合には、治療を実施する医師がだれであるのか、また今まで何人程度の患者に治療を実施したのかなどを、可能な限り確認するのが安心です。

デメリット6「副作用が出ることもある」

ボトックス注射により、副作用が生じる可能性は否定できません。

主な副作用としては、デメリット3にも記載した注射部位のはれや内出血のほか、頭痛・眼の乾燥などの異常感・注射部位の痛み・赤み・かゆみなどがあります。

また、薬が効きすぎてまゆ毛の位置が下がったり、まぶたが下がり気味になったりすることもあります。

ほとんどの副作用は徐々に落ち着いてきますが、症状が消える期間には個人差があります。繰り返しの治療を希望する場合には、過去の治療における副作用歴について医師にしっかり伝えることが大切です。

デメリット7「希望するすべての方が治療を受けられるわけではない」

ボトックス注射は筋肉の緊張をほぐす働きを持ちます。そのため、筋萎縮性側索硬化症(ALS)や重症筋無力症など全身性の筋肉の病気にかかっている方は、ボトックス注射を受けられないことがあります。

また、ボツリヌストキシンにアレルギーのある方も、ボトックス注射を使うことができません。妊娠中・授乳中の方も、安全性が確立されていないので治療を受けることができません。

その他、使用中の薬がある場合にはボトックス注射の使用が制限されることもありますし、喘息や緑内障のある方、他の施設でボツリヌス製剤を使っている方は医師に申し出が必要です。

デメリット8「妊娠可能年齢の方は避妊する必要がある」

ボツリヌストキシンは妊娠に影響を及ぼす可能性があるので、男女とも避妊をする必要があります。

実際、海外ではボトックス注射を使用した患者さんで胎児死亡例が報告されています。また、動物実験で、妊娠および胎児への影響が報告されています。

アラガン社のボトックス注射を使用する場合、最終投与後から2回の月経を減るまでは避妊をしなければならないとされています。また、男性は少なくとも3カ月の避妊が必要とされています。

まとめ

以上、ボトックス注射の概要・大手クリニックにおける値段の比較・ボトックス注射のメリットとデメリットについて解説してきましたが、いかがでしたか?

ボトックス注射による治療は美容目的とはいえ、医療行為の一種です。注射を実際に行う医師としっかりカウンセリングを行い、納得した上で治療を受けるかどうかを決めましょう。