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目薬の正しい使用方法【よくある12個の疑問】

最終更新日:2018/08/10

あなたは目薬を、正しく使用できていますか?なかなか目薬についている説明書を、隅々までキチンと読んでいる、という人は少ないと思います。そこでこの記事では、普段目薬を使っている皆さんが疑問に思っている項目をピックアップし、眼科医や目薬メーカーが発信している情報をソースとして紹介していきます。

目薬の使い方に関するよくある疑問

普段何気なく使っている目薬。でも、あなたの目薬の使い方は本当に正しいでしょうか!?FAQ方式でご紹介する以下の項目をチェックして、間違った使い方や保存をしていないか確認していきましょう。

1.開封した目薬は使用期限内なら使える?

市販のものでも処方されたものでも、目薬には「使用期限」があります。この「使用期限」とは、何でしょうか?

愛知県にある「浅野眼科クリニックさんのHP」によれば、次のように説明されています。

この「使用期限」とは、封を開けていない状態での期限のことです。
既に開封してあるものの使用は、医師から処方されたものは1ヶ月、市販薬は3ヶ月以内に使い切るようにします。

開けてしまっても「使用期限までに使えば大丈夫」、というわけではないことを覚えておきましょう。

ただし、開封後の使用可能期間は保管環境にも左右されますので、期限内であっても中身の目視確認はした方が良さそうです。正しく保管されていないと、濁っていたり浮遊物が見られる場合もあるので、その際は破棄します。

正しい保管方法としては、

  • キャップが固くしまっていること
  • 涼しい場所・直射日光が当たっていない場所に置くこと

これらの点を守り、期限に関わらずできるだけ早めに使用しましょう。

2.目薬をした後はまばたきをした方がいい?

答えはNO!です。

点眼後にまばたきをすると潤いが眼球全体に行き渡るような感じがしますが、実はそれは逆効果です。

眼科医療メーカー参天製薬のHPには、目薬をさしたときにまばたきをするデメリットについて説明されています。

点眼後まばたきをすることにより、目薬が涙と一緒に目頭へ移動します。そのまま「涙点」に集まり、”のど”へと流れ込んでしまいます。

薬用成分がムダになってしまうんですね。確かに筆者も、たくさん目薬をさしてしまったときは喉の奥に苦い味を感じたことが…。苦味を感じたら、「さしすぎ」と思ったほうが良さそうですね。

3.目薬を差しすぎるとどうなる?

たくさん点眼した方が、潤って良く効くと思う人もいるかもしれませんが、これも逆効果。

参天製薬のHPでは下記のように紹介されています。

指定されている滴数以上をさしても、「涙点」のほうへどんどん流れて鼻から”のど”へ移動するだけ

また、たくさんさしたところで目の外に流れ出てしまうでしょう。目に留まるだけの量が『適量』なのですから、説明書に書いてある通りの滴数を守って点眼すべきですね。

また、「さしすぎる」という点で、1日の点眼回数にも注目してみましょう。1日に何度も目薬を使用し、「さしていないとスッキリしない」という”点眼薬依存症”という症状があるそうです。

全日本民主医療機関連合会(民医連)のサイト内にある「くすりの話」というコラムの中では、目薬のさしすぎについて次のように述べられています。

(目薬の使いすぎは)薬の成分が目に残り、角膜が傷ついて痛くなることがあります。

(市販薬)は疲れ目や軽い充血のときだけ使用し、その使用も短期間(1~2週間)にしてください。また添付文書に記載されている回数を守りましょう。

自力で涙を出せるときは自然な潤いに任せるようにし、本当に必要なときだけ目薬を使用するのが適切と言えます。パソコンなどのモニターを見つめているとまばたきをすることを忘れてしまいますが、普段からキチンとまばたきをすることは目にとって大切です。

4.他人の目薬を貸し借りしても大丈夫?

他人の目薬を借りたり、人に貸したりすることは絶対にやめましょう。

目薬の容器は、点眼の際に睫毛や目の粘膜に誤って触れてしまうことがあります。そうした部分には細菌が潜んでいる場合があるでしょう。それにより、人から人へと感染する、ものもらいやウイルス性の結膜炎などの伝染病を引き起こすおそれがあるのです。

また、持ち主が自覚症状の無い目の病気であった場合、その目をこすった手で容器に触れていないとも限りません。

先ほど引用した民医連のコラムにも、以下のように記載されています。

容器の先端が睫毛や瞼、手などに触れると、容器に細菌や花粉、目ヤニなどが付いて、目薬が汚染されてしまいます。汚染された目薬を使用すると、目の病気を起こしたり、症状が悪化する恐れがありますので、他の人の目薬は使わないでください。

また特に、医師から処方された目薬についても貸し借りは厳禁です。「同じような症状だから効くだろう」と、他人の目薬をささないようにしましょう。重大な事故に繋がる危険性もあります。

5.コンタクト着用中にコンタクト専用目薬以外の目薬を使うとどうなる?

コンタクトを着用しているときは、「コンタクトレンズ専用の目薬」を使用することを強くお勧めします。その理由は2つあります。

まず1つめに、普通の目薬には、容器内で菌などが繁殖するのを防ぐための「防腐剤」が含まれていますが、この防腐剤がコンタクトによって疲れた目に良くないからです。

というのも、コンタクトをつけている間というのは、角膜に少なからず負担を与えています。そして、自分では気づかないほどの小さな傷が付いていることも。

そのような状態で普通の目薬をさすと、含まれている防腐剤が角膜に強く影響してしまう恐れがあるのです。その点、コンタクトレンズ専用目薬には、防腐剤が含まれていません。弱った角膜に、できるだけ負担を与えないように作られているのです。

2つ目の理由は、今主流になっているソフトコンタクトレンズが、防腐剤を吸収し蓄積しやすいことです。

ハードレンズは素材が硬いので、目薬の成分や水道水などの影響をあまり受けません、しかし、使い捨てなどで人気のソフトレンズの場合は薬品の影響を受けやすく、防腐剤などの成分を吸い込んで蓄積しやすい構造になっています。

そうして防腐剤を溜め込んだソフトレンズを使い続けるなら、角膜にとってはかなり危険な状態と言えます。

しかしどうしても手元に普通の目薬しか無い場合、1dayの使い捨てレンズであれば問題ないといわれています。蓄積するまえにその日のうちに捨てるので、角膜に大きく影響すること少ないからです。また、ハードレンズの場合も、防腐剤の影響が少ないと言われています。

しかし、コンタクト着用中は専用の目薬を使うことが望ましいという前提を意識しておきましょう。

※参考:コンタクトレンズ専門店「中央コンタクト/フラワーコンタクト」

6.妊娠中、授乳中に気にせず目薬をつけても大丈夫?

妊娠中や授乳中の薬の服用は出来るだけ避けるように言われます。中には、胎児や乳児へ大きく影響してしまう成分を含むものもあるので、本当に注意したいですよね。

では、目薬もダメなのでしょうか?

一般社団法人「くすりの適正使用協議会」によると、以下のように記載されています。

妊娠中の点鼻薬や目薬は、のみぐすりよりくすりの成分が血液中に入りにくく、赤ちゃんへの影響も少ない

そもそも多くの内服薬についても、同協議会の説明では「実際は、多くのくすりは、妊娠中にのんでも大丈夫だといわれています。」とのこと。それよりさらに血中へ入りにくい「目薬」は、安全と考えて良いでしょう。また授乳中であっても、母乳は血液から作られるわけですから、影響はほとんど無いといえます。

どうしても心配な場合や特殊な状況である場合は、主治医に相談の上使用するのが最も安全です。

7.子どもに一般用目薬を差しても大丈夫?

市販のものであれば、成分的には子どもに使用しても問題はありません。(※ただし、病院で処方された目薬については一人ひとりに処方されたお薬ですので、大人子供関わりなく本人以外は使用しないようにしましょう。)

市販されている目薬を子どもに使用する際に注意したい点は、子どもには刺激が強いかもしれないということ。市販の目薬には、清涼感をプラスしている商品もあるからです。この清涼感を嫌がらないのであれば、使用に問題はありません。

代々木上原「みさき眼科クリニック」さんのブログでも、下記のように述べられています。

市販の目薬で「子供用」とあるのは、単に「しみる」成分が入っていないので子供でも使いやすい、ということ

大人用の「しみる」目薬であっても、しみることと薬の効果はまったく関係ありません。刺激感があったほうが売れるから

一般的に「子ども用点眼薬」として販売されているものには、そうした清涼感のある成分が含まれていません。ですから、「普通の目薬がしみる」と感じている大人も、子供用目薬を使用することができます。

とはいえ、少なくとも1歳未満の赤ちゃんへの点眼は、自己判断で行わない方が良いでしょう。目薬がしみたかどうかの意思表示が出来ないからです。点眼後に泣いていて、「目薬に驚いただけだ」と勝手に判断するのは危険です。1歳を過ぎていても、「いたい」「しみる」などの意思表示ができないようであれば点眼は避け、眼科にかかるようにしましょう。

もう一つ注意したいのは、先にも述べたように、家族の誰かの使いかけはできるだけ使用しないことです。家族とはいえ、使いまわして感染症にかかってしまったらそれこそ目も当てられません!子どもに目薬をさすときのポイントとして、嫌がって泣いているときは避けることが挙げられます。涙と一緒に薬が流れ出てしまうからです。

また、さした直後に、反動でギュ―ッと目を閉じてしまう子もいます。どうしてもそのクセが治らない場合は、3回ほど点眼してあげることで成分が目に触れるので、一旦それで良しとしてあげましょう。

トラウマを植えつけると、次回の点眼も余計イヤがりますので、少しずつ慣らしていってあげるといいですね。

8.目薬を陽の当たるところに1日放置してしまった。使っても大丈夫?

出来れば使用を中止し、破棄することをオススメします。そもそも何故、目薬は光の当たらない涼しい場所に保管しなければならないのでしょうか。

それは、高温になる場所に置いておくと、成分が分解し、濃度が薄くなるからです。例えば有効成分のビタミンB12が含まれている場合、日光に当たると退色し品質が悪くなります。

もっと注意が必要なのは「強い光に晒して放置すること」で、化学反応を起こし品質が劣悪になってしまうおそれがあります。そんな液体を目に入れたくはないですよね!

愛知県の「川本眼科」さんのサイト内コラムによると、

光のエネルギ ーが強いと思いがけない反応が起こることがありますから、遮光には温度よりも気をつけたほうが良いでしょう。

とされ、医師から処方される際についてくる付属の「遮光袋」に入れて保存することが勧められています。

しかし、過度に神経質になりすぎる必要はありません。直射日光が目薬に思い切り当たったまま丸一日放置していたのであれば問題ですが、レースのカーテン越しに光が当たった状態で、常温(15~25℃)の部屋に置き忘れていた、というレベルであれば、自己責任にはなりますが使用しても差し支えない場合があります。

9.目薬がまつげについてしまった。使っても大丈夫?

厳密に言えば、それ以降は使わないほうが無難でしょう。「他人の目薬を貸し借りしても大丈夫?」という項目にて、その理由として「睫毛などに触れていた場合、感染症をうつしてしまう恐れがあるから」とご説明しましたね。

それは自分自身が使う上でも同じことで、睫毛やまぶたに目薬の容器が触れてしまうと細菌が付き、保存している間に繁殖している危険性があります。

実際のところ、乾燥を緩和させるための市販の目薬であれば、ヒトの免疫力も考慮し「絶対に捨ててください!」とも言い難いのが現実です。各メーカーの目薬の説明書やメーカーのHPでも、「睫毛に触れたらすぐに破棄してください」と明記されていることはまずありません。

しかし正しい使用方法として、「睫毛やまぶた、目やになどが容器に付着しないよう注意を払って扱うように」との説明は、必ずと言っていいほど記載してあります。

例えば「千寿製薬株式会社」さんの一般のお客様向けページでも、

点眼容器の先が目、まぶたやまつ毛等に触れると目やにや雑菌等のため、目薬が汚染または混濁することがありますので注意してください。また、混濁した目薬は使用しないでください。

との注意書きがあります。

使い続けるのであれば、多少のリスクがあることは覚えておいた方が良いでしょう。また使う前に、目薬に混濁や浮遊物がないか、毎回チェックしてから点眼する方が安心です。

10.目薬は冷蔵庫に保管した方がいい?

基本的に「開封後は冷所保存が良い」とされてますので、冷蔵庫に入れておいたほうが安心ではあります。

先ほども参考にさせていただいた「川本眼科」さんのHPによれば、

「冷所」もしくは「冷暗所」とは、15℃以下のこと
目薬の場合、現時点で常温(15℃~25℃)指定のものは見あたりません。
「冷所」ないし「冷暗所」に保存すると指定されている目薬はかなりあります。

と記載されています。つまり、冬の間や涼しい土地など、室温が常に15℃以下で保たれている場合は冷蔵庫に入れる必要は無いということになります。

このことから、とりあえず冷蔵庫に入れておけば間違いないということにはなりますが、同HPで説明されているように「冷凍は厳禁」です。もし吹き出し口のそばに置いてしまい目薬が一部でも凍ってしまったようであれば、それは絶対に使用しないようにしましょう。

11.眼科でもらえる目薬の袋は捨てても大丈夫?

眼科でもらえる「遮光袋」は、是非、目薬の保存の際に使用することをオススメします。先の項目で、目薬を光に当てることで内容が劣化することについて説明しましたが、遮光袋はそれを防ぐための大切な袋です。

光に当たらないよう、自前のお薬バッグなどに入れているという人も居るかもしれませんが、専用の遮光袋の方が効果が期待できます。またこぼれたり他のお薬が混ざったりすることを防ぐためにも、付属の袋は使用したほうが安全です。

また専用の袋には処方された日付などの情報を書き込んだり出来るラベルがある場合もあるので便利です。

参考:「株式会社アイアイファーマシー」さんのHP

まとめ

さて、ここまでチェックしたきた目薬に関する注意点を、全てクリアできていたでしょうか?もし気になったところ、できていなかったことがあれば、すぐに改善するようにしましょう。そうすることで、目の健康を守っていくことが出来ますよ。

ライタープロフィール

karaです。難しいことを丁寧に説明することを心がけます。
   

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