*

【大迫力】ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した宇宙の写真を見てみよう

最終更新日:2018/06/28

運用されて25年以上が経ったハッブル宇宙望遠鏡。私たちが宇宙を研究するのに大いに役立ってくれていますが、それ以上の収穫だと言われているのが宇宙の神秘的な美しさを多くの人に伝えてくれたことです。では、ハッブルの目を借りて何光年も先の宇宙を探索しに行ってみましょう。

ハッブル宇宙望遠鏡の仕組み

ハッブル宇宙望遠鏡は1990年、スペースシャトル・ディスカバリー号によって打ち上げられた光学望遠鏡です。大きさはバスと同じくらいで重さは11tもあります。

アメリカの学者ハッブルにちなんで名付けられ、世界で唯一の宇宙にある天文台です。地上の天文台はどんなに大きくして観測しやすくしても、大気や天候の影響を受けてしまいます。しかしハッブル宇宙望遠鏡ならそれらの影響を受けないクリアな宇宙の映像を入手できるのです。

この望遠鏡はNASAとESAの共同開発で、97分で地球を一周します。今までに5回スペースシャトルとドッキングし、様々な修理やアップデートを行ってきました。特に注目されたのは打ち上げ直後に判明したレンズの歪みです。地上側で解析ソフトをアップデートをし対応していましたが、最終的には人の手で修理がなされました。

ハッブル宇宙望遠鏡のおかげで今までとは比べ物にならないほどのクリアな画像が入手できるようになりました。地上からでは観測できない様々な天体の観測に成功しており、それらを支えるのは能力の高い多くの観測機器です。例をあげると、微光天体カメラ、赤外線カメラ多天体分光器、広角惑星カメラ、宇宙望遠鏡撮像分光器などです。

また寿命は計画当初は15年とされていましたが修理等が行われた結果、2021年まで稼働することが決まっています。それ以降も後続機とともに2台で観測することを目指しており、後続機であるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は2019年に打ち上げが予定されています。

ハッブル宇宙望遠鏡でたどる“大宇宙の旅”

NGC 7293 Helix Nebula . ”Continue in prayer, and watch in the same with thanksgiving;” . A mere seven hundred light years from Earth, in the constellation Aquarius, a sun-like star is dying. Its last few thousand years have produced the Helix Nebula (NGC 7293), a well studied and nearby example of a Planetary Nebula, typical of this final phase of stellar evolution. A total of 58 hours of exposure time have gone in to creating this deep view of the nebula. Accumulating narrow band data from emission lines of hydrogen atoms in red and oxygen atoms in blue-green hues, it shows remarkable details of the Helix's brighter inner region, about 3 light-years across, but also follows fainter outer halo features that give the nebula a span of well over six light-years. The white dot at the Helix's center is this Planetary Nebula's hot, central star. A simple looking nebula at first glance, the Helix is now understood to have a surprisingly complex geometry. © NASA (APOD) . #amazing #astronomy #beauty #chandra #bible #bibletext #nasabeyond #constellation #creation #galaxy #hubble #hubbletelescope #interstellar #nature #nasa #cosmos #hubblehangout #space #universe #scripture #naturelovers #cosmology #science #hst

A post shared by The Hubble Scope (@thehubblescope) on

水瓶座にある「らせん星雲」の写真です。猫の目のような見た目が特徴的で綺麗な青色が人気の星雲です。これは太陽のような星が死にかけた状態で、私たちの身近な太陽もいずれはこのような状態になると言われています。

中心部の青とピンクのコントラストにももちろん注目ですが、周りに散りばめられた無数の星も美しいです。肉眼では見えないだけで、こんなにも多くの星があるのだと知ることができます。その一つ一つがいずれはこの星雲のようになるのです。

こちらは木星の北極圏に当たる部分でおきたオーロラの様子を捉えたものです。青い光が線を描きながら回っている様子が分かります。当然ですが木星は地球の約11倍もの大きさがあるので、オーロラの規模も地球より大きくなります。

木星自体の層の模様もしっかりと確認でき、タイガーアイなどのパワーストーンを思い起こさる美しさです。特に中央あたりの濃い褐色付近の細かい模様はハッブルからの映像が一番鮮明に見ることができ、自然が織りなす美しさを実感できる部分です。

誰かの空想画と思うほどの色味ですが、これは星が誕生する瞬間の写真です。こんなことが現実世界で起きていると思うと、とても不思議ですね。またこれは2000光年ほど離れた場所の写真なので、2000年前のこの瞬間を捕らえられたというのも、不思議に感じます。

スターウォーズのポスターの背景にぴったりとも思えますが、遠くに見える星が全て赤いというのが気になります。赤く見える星というのは表面温度が低い星で、古い星とも言えます。それらの星々に囲まれたところに新しい星が誕生しようとしているのです。

https://www.instagram.com/p/Bhb4BdUFZWh/

キリスト教の宗教画を思わせる一枚ですが、この色使いが宇宙で起きているというのは信じられません。このままタイトルをつけて美術館のに飾ったり、システィーナ礼拝堂の天井画の背景をこれに変えてもいいかもしれません。

これはカシオペヤ座の一部星雲で、中心部に当たります。水素、酸素、硫黄などが雲のようになっており、空洞部分がハート型に見えるためハート星雲とも呼ばれています。

蝶のように見えるこの画像は、惑星状星雲で、さそり座の一部です。肉眼だとただ光っているだけのように見えますが、実際には太陽のような星が死んでしまい、ガスと塵が放出されているところを捕らえています。

3,800光年離れている場所をこんなにも鮮明に撮れるというのは驚きで、しばらくするとこれが消滅してしまうというところにも、桜の花のような一瞬の美しさを感じます。

This is an image of the Cartwheel Galaxy taken by Hubble. The object was first spotted on wide-field images from the U.K. Schmidt telescope and then studied in detail using the Anglo-Australian Telescope. Lying about 500 million light-years away in the constellation of Sculptor, the cartwheel shape of this galaxy is the result of a violent galactic collision. A smaller galaxy has passed right through a large disk galaxy and produced shock waves that swept up gas and dust — much like the ripples produced when a stone is dropped into a lake — and sparked regions of intense star formation (appearing blue). The outermost ring of the galaxy, which is 1.5 times the size of our Milky Way, marks the shock wave’s leading edge. This object is one of the most dramatic examples of the small class of ring galaxies. This image is based on earlier Hubble data of the Cartwheel Galaxy that was reprocessed in 2010, bringing out more detail in the image than seen before. Credit: NASA/Hubble #NASA #Hubble #space #science #astronomy #universe #telescope #cosmos #cartwheel #galaxy #HubbleFriday

A post shared by Hubble Space Telescope (@nasahubble) on

これはちょうこくしつ座の先の5億光年離れたところにある車輪銀河で、中央部に別の銀河が通過した形跡があります。その衝突の影響で銀河は楕円に歪み、周囲には明るい恒星がいくつもできたので、より美しい銀河の画像となりました。

このような遠い宇宙の鮮明な色味の画像はハッブルの本領が発揮された結果です。肉眼では絶対に見られないですし、銀河同士が衝突した後の様子をシミレーションではなく実際に観察することができます。

#HubbleClassic This series of images shows an expanding halo of light around a distant star, named V838 Monocerotis. The illumination of interstellar dust comes from the red supergiant star at the middle of the image, which gave off a flashbulb-like pulse of light 2 years ago. V838 Mon is located about 20,000 light-years away from Earth in the direction of the constellation Monoceros, placing the star at the outer edge of our Milky Way galaxy. Called a light echo, the expanding illumination of a dusty cloud around the star has been revealing remarkable structures ever since the star suddenly brightened for several weeks in early 2002. Though Hubble has followed the light echo in several snapshots, this image shows swirls or eddies in the dusty cloud for the first time. These eddies are probably caused by turbulence in the dust and gas around the star as they slowly expand away. The dust and gas were likely ejected from the star in a previous explosion, similar to the 2002 event, which occurred some tens of thousands of years ago. The surrounding dust remained invisible and unsuspected until suddenly illuminated by the brilliant explosion of the central star. The Hubble telescope has imaged V838 Mon and its light echo several times since the star's outburst in January 2002, in order to follow the constantly changing appearance of the dust as the pulse of illumination continues to expand away from the star at the speed of light. During the outburst event, the normally faint star suddenly brightened, becoming 600,000 times more luminous than our Sun. It was thus one of the brightest stars in the entire Milky Way, until it faded away again in April 2002. The star has some similarities to a class of objects called "novae," which suddenly increase in brightness due to thermonuclear explosions at their surfaces; however, the detailed behavior of V838 Mon, in particular its extremely red color, has been completely different from any previously known nova. Credit: NASA/Hubble #NASA #Hubble #space #science #astronomy #universe #telescope #cosmos

A post shared by Hubble Space Telescope (@nasahubble) on

またたく星が絵に描いたようで想像の産物かと思ってしまうこの画像もハッブルが捕らえたものです。この星の写真は連続して何枚も撮られており、いっかくじゅう座の新星でV838と呼ばれています。

2002年に突如明るい赤い光を放ったために見つかり、その後暗くなったり明るくなったりを繰り返しながら、一時は太陽の100万倍もの光を放ち、大きさなども含めて急成長を観測した初めての超巨星です。

またこの星は「光のこだま」という現象を初めて記録撮影できたことでもよく知られており、今後の研究においても重要な資料となっています。

多くの人が一度は撮ってみたいと思えるセルフィー画像があります。この宇宙飛行士ジェフ・ターナーはハッブル宇宙望遠鏡のアップグレードのミッションに4回も携わっており、その中で撮られた写真です。背景は地球と輝く太陽で、いくつかの機器も写っています。

これ以前に紹介した写真が浮世離れしたものだっただけに、人間が写り込んでいて急に身近なものに感じられます、宇宙との距離感がとても不思議な写真です。

まとめ

ハッブル宇宙望遠鏡が私たちに見せてくれる画像は決して肉眼で見られるものではありません。しかし、最後の写真で紹介したように現実に存在するものを見せてくれているという不思議さがあります。2019年には後続機も投入される予定で、宇宙の美しさがより楽しめる時代が来るのではと期待してしまいます。

ライタープロフィール

sorと申します。難しいことを丁寧に説明することを心がけます。
   

この記事もよく読まれています

【席選び】映画館でおすすめの席はどこ?選ぶコツを紹介

映画館で席選びに失敗したことはありませんか?映画館は席によって見やすさが異なり、席選びを誤ってしまう

記事を読む

no image

『ブルーライト』にご注意を!LEDってなぜ目に悪いの?

「ブルーライトってよく聞くけど、結局何なの?」と疑問に思ってはいませんか?近頃よく耳にするようになっ

記事を読む

【貧血との違いは?】脳貧血の原因について詳しく解説!

「貧血」と「脳貧血」。同じ貧血という言葉を使いますが、それぞれの違いはご存知でしょうか?立ちくらみや

記事を読む

VFXって何?CGとはどう違うの?

VFXという言葉を耳にしたことがありますか?まだまだ耳馴染みのない言葉ですが、VFXは私たちが見る映

記事を読む

秋の空が高く、美しく見えるのはなぜ?意外と知らない3つの理由

「天高く馬肥ゆる秋」なんて言葉があるように、秋の空はどこまでも高く、青く澄み渡っています。 と

記事を読む

どうして?目を開けたまま寝てしまう原因と対策

みなさん自分がいつもどのようにして眠っているか知っていますか?寝ているときは意識がないため、もちろん

記事を読む

目の盲点はどこにある?目の盲点について解説!

人間の視野には実は見えていない部分があるというのをご存じでしょうか。この部分は盲点と呼ばれ、誰にでも

記事を読む

絵も3Dで表現!?次世代のアート『VRアート』に迫る!

『VRアート』という言葉を耳にしたことはありますか? ”VR”といえば、頭に機械をつけて、立体

記事を読む

緑内障といびきの関係

みなさんは、「眼圧」という言葉を聞いたことがありますか?「眼圧」とは、眼球に一定の圧を与えることによ

記事を読む

まぶたがピクピクするのはなぜ?考えられる6つの原因

睡眠不足の時や仕事などで忙しく疲れがたまっている時などにまぶたがピクピクする経験をしたことはありませ

記事を読む

   
目薬の歴史に迫る!~知られざる意外なルーツ~

目薬にはどんな歴史があるんだろう…?そんな風に思ったことはありませんか

目の健康にご利益のある神社とは?~パワースポットへ足を運ぼう~

あなたは目の健康にご利益のある神社があることを知っていますか?神社には

目に優しいモニターは?モニターの仕組みと光について

デスクワークを行ったり、DVDや動画を見たり、ゲームをしたり…PCやス

白目が濁る?濁りを解消する方法を紹介!

自分ではなかなか気がつきにくい部分ですが、眼球の白目の部分が濁っている

今日からできる、三重まぶたの解消法とは?【老化のサイン】

いつもは二重まぶたなのに、朝起きたら三重まぶたになっていた…な

→もっと見る

PAGE TOP ↑