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緑内障の症状・原因・治療法・リスク因子に関するまとめ

最終更新日:2018/06/28

日頃から目の健康をどのくらい気にしていらっしゃいますか?

毎日の生活で特に支障がなければ、取り立てて眼科に行くことなどないという方がほとんどだと思います。けれども目の病気は、両眼で物を見るということから本人が気づかない間に進行している場合がよくあります。特に中高年に罹患率の高い目の病気があります。そのひとつが今回ご紹介する緑内障です。

日本では、40歳以上の20人に1人の割合で緑内障の患者さんがいると言われていますが、その9割が病に気づいていないと言われています。そして少子高齢化に伴い、日本ではその患者数がますます増えていくと予想されています。

緑内障ってどんな病気?

人が物を見るときは、まず目から入ってきた光を網膜に映します。そこから発生した情報(電気信号)を脳に伝え、物が見えます。そのときに目と脳をつなぐのが「視神経」です。緑内障はその視神経が傷つき減ることによって情報が脳へうまく伝わらず、視野が徐々に狭くなりやがて視力も落ち、すみやかに継続的に治療が行われなかった場合には失明することもある病気です。

視神経の障害が起こる原因の多くは眼圧の上昇です。
眼圧は眼球の中を満たす水(房水)の量によって決まります。房水は目の中で作られ、2種類の経路を通って眼球の外に排出されているのですが、なんらかの原因で目の中に溜まり過ぎてしまうと眼圧が高くなってしまいます。

脳に情報を伝える視神経は、1本1本が眼球の奥へ向かって集まっていきやがてひとつの束になって更に脳へと向かっていくのですが、眼球から視神経が出て行く部分を視神経乳頭といいます。眼圧が高くなるとこの視神経乳頭が圧迫されて視神経の数が減り、視野が狭くなったり、進行すると見えない部分(暗点)ができるのです。

緑内障の症状

緑内障には急性のものと慢性のものがあります。

急性の場合、眼圧が急激に上がり緑内障を発症します。眼痛・目のかすみ・充血、さらに頭痛や吐き気などの苦しい症状とともに、視野・視力が急速に失われていきますので早急に治療を開始する必要があります。

慢性の場合はゆっくりと病気が進行するため、特に初期の頃には視野が狭まっていても本人は気づかないことがほとんどです。また、人は通常両眼で物を見るので視野の中に欠損している部分があっても、左右の目が補い合ってしまうため気づくことが難しくなります。

患者さん自身が自覚症状を感じるのは、病気が進行して視野がかなり狭まり、視力にも影響が出てきた頃、ということが多々あります。一度失われた視野や視力はもどることがないので、緑内障にかかっている場合は早く気づき、早く治療を開始することが大変重要です。

緑内障の原因

緑内障は眼圧などが上がることで視神経に障害が起こる病気ですが、眼圧が上昇する原因によっていくつかの種類に分けられます。

原発緑内障

  • 開放隅角緑内障:房水の出口(線維柱帯)が少しずつ目詰まりすることから起こるもの
  • 閉塞隅角緑内障:加齢などで出口(隅角)が少しずつ狭くなり、(線維柱帯が)塞がってしまうことから起こるもの

続発緑内障

糖尿病や白内障、眼球を強く打つなどの外傷性、角膜の病気、網膜剥離の手術やステロイド剤などの点眼薬による眼圧の上昇によって起こるものです。

発達緑内障

生まれつき房水の流れる経路が未発達なために起こるものです。

また、眼圧が正常の範囲内であっても緑内障になる人がいます。
これが正常眼圧緑内障です。この緑内障は日本人に多いということが判明しています。
正常眼圧緑内障は視神経の抵抗力が弱く、低い眼圧でも障害を受けてしまう、視神経の血流が悪いことなどが原因として考えられていますが、詳しいことはまだわかっていません。

緑内障の治療法

緑内障によって失われた視神経は回復させることができません。そこで緑内障の治療はこれ以上の進行を止めたり遅らせたりするために、眼圧を下げる治療を行います。(正常眼圧緑内障の場合も眼圧を下げることは、進行を遅らせる可能性があるといわれています)。

治療法1「薬物治療」

緑内障の治療として、最初に行われるのが薬物治療です。点眼薬と内服薬がありますが、まず使用するのは点眼薬です。

「房水の量を抑制するもの」や「房水の排出を促進するもの」があります。現在、点眼薬の種類は10種類以上あり、1種類から治療を初め、その効果を見ながら数種類を組み合わせたりします。

内服薬は副作用が強く出る場合があるので点眼薬で十分に効果が得られないときに一時的に併用、又は使用できないこともあります。

治療法2「レーザー治療」

レーザー治療は主に「レーザー虹彩切開術」と「レーザートラベクロプラスティー」の二つの方法があります。

「レーザー虹彩切開術」は、虹彩(いわゆる茶目の部分)にごく小さな穴を開けて新しく房水の流れる通り道を作るというものです。閉塞隅角緑内障の治療、急性緑内障を起こし早急に眼圧を下げる必要のある場合や、いずれ緑内障になる可能性がきわめて高い場合などの治療です。

「レーザートラベクロプラスティー」は房水の出口の目詰まりを減少させるもので、開放隅角緑内障の治療に効果があります。レーザー治療はいずれも短時間で、痛みもほとんどなく外来で行うことができます。

治療法3「手術」

薬物治療、レーザー治療を行っても効果が無い場合に行われる治療です。緑内障の術式は多くあり、代表的なものは房水の流れをよくする「流水路再建術」や房水を目の外に逃がす「濾過手術」などです。

手術をして眼圧が下がっても、効果が持続しない場合もあるので定期的に検査をする必要があります。術後の状態によってはさらに手術が必要になる場合もあります。

緑内障を防ぐために日ごろからできること

「検診」

緑内障は初期の頃は症状に気づきにくいので、早期発見するためには定期的に検査を受けることが大切です。特に40歳以上は緑内障になりやすくなるので検査を受けることが大切です。

では、どのような検査を受ければ良いのでしょうか。「健康診断で視力や眼圧の検査は受けている」と思う方もいらっしゃると思いますが、それだけでは緑内障を診断することはできません。視力が落ちるのは緑内障がかなり進んでからですし、また日本人は正常眼圧緑内障の割合が高いということもあるからです。

緑内障の検査には次のようなものがあります。

  • 眼圧検査:眼球に少量の空気を当てて眼球の硬さを測る。痛みなどはない。
  • 眼底検査:散瞳剤(点眼薬)で瞳孔を開いて瞳から光を当て、目の奥(眼底)を調べ、視神経乳頭陥凹の状態を見る。
  • 視野検査:片目ずつ、一点を見つめ視点を動かさないようにして光の点が見えたらボタンを押して、見える早さや範囲を調べる。
  • OCT検査:目の中の網膜の断面を立体にして見ることができる画像検査で、視神経乳頭や神経線維の厚みを測ることで、緑内障をより正確に診断できる。

緑内障のリスク因子

緑内障のリスク因子として考えられているものとして

  • 血縁者に緑内障の人がいる
  • 強度の近視
  • 高齢者
  • ステロイドホルモン剤の内服・外用
  • 眼の外傷歴
  • 糖尿病
  • 睡眠時無呼吸症候群

などが挙げられます。リスク因子を持っていると思われる方はもちろん、40歳以上の方は1年~数年に1度は眼科で検診を受けることが大切です。

「糖尿病」

様々な合併症を引き起こすことで知られている糖尿病は、日本ではその患者数は1000万人と推定されています。糖尿病の三大合併症のひとつとして挙げられる糖尿病網膜症が悪化すると、虹彩や隅角に新しい血管が出てきて房水の出口を塞ぎ、眼圧が上がって「新生血管緑内障」となります。

糖尿病2型は生活習慣病の一つと数えられており、暴飲暴食・肥満・運動不足・ストレスなどが主な原因で起こります。毎日の生活に気を付けて、糖尿病になりにくい体を作ることを心がけましょう。

「睡眠時無呼吸症候群」

睡眠時無呼吸症候群は「睡眠時の1時間に5回以上無呼吸」などの条件に当てはまると診断されます。肥満の中高年に多い病気ですが、軽症者も合わせると患者数は相当数いると推定されています。脳梗塞などの血管系の疾患のリスクが知られていますが、緑内障になるリスクも健常者の10倍と言われています。脳に酸素が届きにくい状態となり、視神経が弱くなりやすいためと考えられています。

よくいびきをかく人は検査をして、睡眠時無呼吸症候群だった場合にはきちんと治療を行って緑内障のリスクを下げることが大事です。

さいごに

緑内障は早めに気づいて治療をしていれば失明しないで済みます。しかし慢性の緑内障は自覚症状が少なく、知らないうちに進行していてもなかなか気づくことができません。視神経を守り、失明を回避するためには早期発見、早期治療がとても重要で、そのためには定期的な検査がもっとも適切な手段です。

ライタープロフィール

freeと申します。これまでの経験を活かしたリアルさ・臨場感を大切にし、読者が他の記事を読んでみたいと思えるような記事を執筆して参ります。
   

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