目のコラム

意外と知らない「眼帯」の誤った付け方・使い方とは?

みなさんは、眼帯をつけたことがありますか?

最近はおしゃれのために、眼帯を付けている人もいますね。インターネットで「眼帯」と検索すると、いろいろな「眼帯」が載っています。しかしこの「眼帯」、使用方法を間違えると、病気を治すどころか、悪化を招いてしまうこともあります。また成長期にある子供に眼帯を使用する場合は、さらに注意が必要になってきます。

それでは、具体的に眼帯を使う理由と間違った使い方について、ご説明しましょう。

眼帯を使う理由

眼帯

眼帯は、目がケガや病気にかかった時、「目を保護するため」に使用する四角い布です。以前は「ものもらい」になった時、「ほかの人にうつさないように」と「感染予防」の意味で眼帯をつけていました。しかし現在は衛生面で問題があるという点から、眼帯を使用することも少なくなっているのです。

ではどんな時、眼帯を使用するのでしょうか。現在、目元の保護の他、止血や角膜の表面が傷つき痛むときに、その痛みを和らげる目的で使うことがあります。角膜上皮がはがれてしまうと、眼球を動かした時や空気が触れただけでも、痛みを感じるからです。

この場合、「圧迫眼帯」と呼ばれる特殊な眼帯を使用します。これは通常の眼帯と比べ、目の周囲を締め付ける機能があり、しっかりと目を保護します。しかし眼帯内で細菌が繁殖しないように、長期間の使用は避けています。一晩くらいで中止するように眼科医より指示が出ることが多いです。

「白内障」や「緑内障」、「眼瞼下垂」の手術後に使用する眼帯は、布製ではなく、通気性の良いプラスチック性の「透明眼帯」の使用が増えています。このプラスチック製の「透明眼帯」は、通気性が良いだけではなく、視界を遮ることもありません。

眼帯の誤った使い方

せっかく手術を受けても、眼帯を正しく装着しなければ、その効果を発揮することはできず、かえって二次感染を起こす原因となってしまいます。正しく使って目を守るために、ここではよくある「眼帯の誤った使用方法」をご説明します。

同じ眼帯を交換せず、そのまま使用し続ける

眼帯が透明のプラスチックであっても、普通の眼帯であっても、覆われている部分を清潔にしないと、中で細菌が繁殖してしまいます。ガーゼを当てている場合は、一日一回は交換してください。プラスチックの場合も、同様に交換が必要です。もったいないと思う気持ちもあるかと思いますが、症状が悪化する可能性が高いため、交換を必ず行う必要があります。

万一、目やになどでガーゼが汚染された場合も、その度に交換をしてください。

手術後や処置後に、眼科医が「保護が必要」と判断したのですから、特に清潔を保つ必要があります。人間の体温は、36℃前後と雑菌が繁殖しやすい温度です。そしてそこにガーゼを当たっている場合は、蒸れることで適度な湿気があります。雑菌にとっては、繁殖に好条件と言えるでしょう。処置については、医師より指示があるので、そのとおりに行えば大丈夫です。

ご高齢の方で、目をしきりに触る癖がある場合は、手指を清潔にするよう努めましょう。
認知症を発症されている場合は、眼帯を外さないよう説明しても、ほとんど理解されないことが多く見られます。そのため周囲がその現状を受け入れ、繰り返し対応していく方法以外にはありません。グローブを装着したりする方法もありますが、虐待に相当するため、清潔を保持することは難しい状態です。

眼帯をしたまま、車やバイクを運転する

運転免許証の取得時、視力は0.7以上、左右の視野は150°以上必要です。眼帯を付けていることには、問題はありません。しかし片方の目だけで、安全運転が保証できるのでしょうか。

両方の目で物を見ている人が、眼帯をして片方の目で物を見た場合、距離感が違い、普段とは違う感覚になります。そのため非常に運転しづらく、また視野が狭くなっているため、歩行者や自転車、他の車に気づけない状態になります。仮に透明な眼帯で両目が見える状態でも、安全のためには、運転を休む必要があるのではないでしょうか。

最近は、ファッションの一部として眼帯をしている人を見かけます。ファッションとはいえ、視野が狭くなり、段差もわかりづらくなることに変わりはありません。周囲のへの配慮も忘れずに。また長時間使用することにより、視力低下のリスクも高くなります。時々外して目を休めることも大切なことです。

眼帯を付けているとき、付けている方の目は開けている

眼帯やアイパッチ(貼る眼帯)を付けている方の目は、基本的に閉じている方が良いです。理由としては、その目は「眼帯をして保護しなければならない」くらいデリケートな状態、傷つきやすい状態であるといえます。

開けたままで眼帯をしていると、ガーゼなどでまぶたや眼球に傷がついてしまう可能性があります。眼帯やアイパッチの中は、雑菌が繁殖しやすく、悪化してしまう環境です。

そのリスクを減らすためにも、なるべく閉じている方が良いでしょう。万一症状の悪化が見られたら、眼科医を受診して、早期治療に努めましょう。

ものもらいの時に、眼帯を付ける

「ものもらい」は「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」と呼ばれ、まぶたの脂腺や汗腺が細菌に感染し、炎症を起こした状態をいいます。これは人間が本来持っている菌が脂腺や汗腺に入り込んだことが原因のため、他の人にうつる心配はありません。

赤く腫れたまぶたを隠すために、眼帯をつけるのは、逆効果になります。細菌がより繁殖し、治るのが遅くなります。眼帯はつけず、眼科医の処方した薬を正しく使用し、早く治しましょう。

特に子供の眼帯は要注意

眼帯を子どもに使用した場合、視界が遮られるばかりではなく、子供が弱視になる恐れがあります。「弱視」とは、視力が低いばかりではなく、コンタクトレンズやメガネでの矯正が難しく視力が上がらない状態を言います。

個人差はありますが、人間の視力は6~8歳くらいまでに完成します。そのため、それまでの期間に眼帯などで片目を閉じた状態が続くと、さまざまな問題が生じます。

視覚認知という機能があります。これは目で見た情報(視覚情報)を脳が認知することです。それが刺激となり、脳は少しずつ発達していきます。しかし弱視になることによって、この機能の発達に大きく影響を及ぼします。例を挙げてみましょう。

視覚認知に影響が出ると、次のようなことが現象がおきます。

  • 「読み書きの問題」では、行や列を読み飛ばす、書き写すことに時間を要する。
  • 「動きや位置の把握の問題」では、図形やグラフの理解・上下左右の把握が苦手。
  • 「微細運動の問題」では、文字を書くとき枠からはみ出す、折り紙が難しいなどが苦手などです。

これらのことができなかった場合、学習面の遅延や生活面での問題が出てきます。

そのことに早く気付くことができるように、3歳検診時の視力検査は、とても重要です。この健診が終わっても、視力の発達はまだ続いています。さまざまなことに挑戦したがる年齢のため、目を離さずに見守っていきましょう。

まとめ

私たちは日々の生活を、目から取り入れる情報をもとに生きています。それが当たり前のように思っています。しかし、目の病気にかかった時、目が見えなくなった時、「見えることが当たり前ではない」ことに気づきます。

コンタクトレンズも、いろいろな種類が出ています。一人一人が違うように、その目に合うコンタクトレンズも様々です。もし目が見えなくなったら、人生が変わってしまいます。

今回は「眼帯のデメリット」について、ご説明しました。みなさんは、眼帯を使うことがないように、目を大切にしてください。いつまでもクリアな視界を保てるよう、毎日の生活を穏やかに、そして健やかに過ごしていきましょう。