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クマリとは?ネパールの生ける神様(女神)について

最終更新日:2018/06/28

ネパールで今なお脈々と受け継がれる生き神信仰「クマリ」と呼ばれる小さな少女を、ネパールの人達は心の底から崇め、称えています。

今回の記事ではクマリの存在を一切知らないという人にもわかるよう、生き神様クマリの実態に迫ります。

クマリとは?

クマリとは、ヒンズー教では女神にあたる「Taleju(タレージュ)」の生まれ変わりとされる存在です。クマリに選ばれるには、さまざまな厳しい条件があります。

その御身の前では国王をもひれ伏すとされるのが「ロイヤル・クマリ」。ネパール国内の村や町に複数人存在するのが「ローカル・クマリ」と呼ばれ、役割が異なります。

顔全体に描かれたクマリ特有のメイクが特徴で、ロイヤル・クマリは預言者として国の運命を占うこともあるほど重要な存在。どの時代でも、たった1人しか存在しない限られたクマリです。

クマリの生活

クマリに選ばれた少女は親元から離れ、ネパールの人だけでなく世界中の人々から絶大な信仰を受けながら、生き神として生活します。

クマリには絶大な力が宿り、人々に幸運をもたらすとされているため、日常的に人々の病気の治療や願い事の手助けを行います。

今なお根強い男尊女卑社会の続くネパールでは、「女神は汚れていてはならない」という意識が国民全体に働いているそう。そのためクマリに選ばれた少女は、クマリを引退するまで一切足を地面につけてはなりません。

預言者としての側面ももつロイヤル・クマリは、供物を受け取り政府や役人に行動で予言をします。大声で笑えば死や病を表し、泣いたり目をこすったりすると、差し迫った死が訪れるとされています。

毎年9月に行われるインドラ・ジャートラーと呼ばれるクマリが主役のお祭りでは、ネパールの国王もクマリから祝福のティラカを受けるのが伝統です。

クマリのメイク

クマリに選ばれた少女は、顔全体に独特なメイクを施される風習があります。真っ赤な衣装と同じく、おでこから鼻筋にかけて赤を基調とした派手なメイクを描かれ、黄色く色鮮やかなラインで縁取ります。

額に描かれたメイクは「agni chakchuu」もしくは「fire eye」と呼ばれるもので、女神のパワーが宿るとされています。

目元は太めのラインでぐるりと囲い、長い睫毛のような飛び出したハネが神聖かつ民族的な印象を与えます。人々の心を惹きつける力強く引かれたアイライナーが目元を凛とさせ、元々大きいクマリの少女の瞳をより一層大きく魅せるユニークなメイクです。

クマリになる条件・選ばれ方

Quando estás a deambular pela ruas e encontras uma deusa… #kumari #vidanomad

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実はクマリに選ばれるためには、数々の厳しい条件を満たす必要があります。

初潮を迎えていない少女であることを筆頭に、健康である、牛のような長く柔らかな睫毛をもつ、黒い瞳と髪をもつなどの、32種類もの条件を満たした少女がクマリとして認められます。

  • 健康である
  • すべての歯が欠けていない
  • 菩提樹のような身体
  • 牛のような睫毛
  • 獅子のような胸
  • 鹿のような脚
  • アヒルのように柔らかく透き通った声
  • 黒い髪と目

引用:クマリ – Wikipedia

さらに見た目だけでなく、アヒルのように柔らかく透き通った声も求められるので、クマリとして認められる少女はほとんど存在しません。

クマリかどうかの判断はヒンドゥー教の司祭と高僧が5人集って決めるのですが、中には水牛の頭部が並べられた暗い部屋の中で動揺しないといった、恐ろしい条件もあります。暗い部屋の中で弱音を吐いた少女は、それだけでクマリとは認められないのです。

日本人には想像もつかない仰々しい儀式ではありますが、それほどネパールの人々にとって、クマリの選定は大切なもの。32種類の条件が緩和されることはありません。

クマリの引退タイミング

クマリが引退するタイミングは、初潮や乳歯の生え変わりなどによる出血に左右されます。血を流したクマリは女神の化身としての神聖さを失ったと判断され、その役割を終えます。

一般的なクマリは数年程度で退任しますが、中には初潮がこないまま50年もの間クマリとして崇め続けられた女性も存在するそうです。

引退したクマリには、毎月7,500ネパール・ルピー(日本円で約8,000円程度)が国から支払われる恩恵も。日本円に換算すると安く感じてしまうかもしれませんが、ネパールの平均年収は月4,000~6,000ネパール・ルピーと言われていますので、生活していく上では全く困らない額が支給されることになります。

しかし何年もの間歩くことを許されなかったクマリは、退任後すぐに歩けないといった後遺症が残ってしまう場合も。小さな頃からクマリとして育ってきた彼女達は、退任とともに突如女神から人間へと戻され、急激な環境の変化を乗り越える必要があります。

まとめ

日本ではなじみの無い、海外の神秘的な文化である「生き神様クマリ」についてまとめて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

年端もいかない少女にも関わらず、不思議と引き込まれそうになる魅力を携えるクマリ。人々が心から信じ、信仰心を抱き続けるクマリだからこそ、どこか神聖な力が宿るのかもしれません。

もしもネパールに旅行に行くことがあれば、ダルバール広場の一角にあるクマリの住むクマリ館へ行ってみてください。写真の撮影は禁止されていますが、見るだけでも幸せになれるという言い伝えのある生き神様クマリの姿を拝むことができます。

▽KUMARI GHAR(クマリの館)

ライタープロフィール

askと申します。昨年まで、2年半ほどコンタクトレンズメーカーの営業・事務をしていました。代理店としての役割も果たしていたので、他社のレンズに関する知識もあります。
   

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